ニンテンドーDSで「99のなみだ」というソフトが出るそうです。
“感動して泣く”ということをコンセプトに、泣けるお話を体験できるようです。読むだけなので純粋な意味ではゲームではないですね。
↓詳細はITmediaの紹介記事をどうぞ。
http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0802/05/news073.html
・プレイの流れは、1回に10分程度の泣ける物語を読むだけ。
・ソフトには200以上の物語が収録されているが、ユーザーの性格やその日の気分に合った99話が抽出される。
・ユーザーの情報を入れることでユーザー自身の泣きのツボを分析。ユーザーの特性に合わせて、より泣きやすい物語が抽出される仕組みとなっている。
(これを”なみだのソムリエシステム”と名づけているそうです)
面白いですねこれ。
「泣く」のって「笑う」のと同じくらい、ストレス解消ですからね。
ただ、笑いのツボ以上に泣きのツボって、人それぞれの気がするんですが、それは”なみだのソムリエシステム”でユーザー別に最適化するのね?
1つのお話が10分というのも、レッドカーペットなどの最近のお笑いのショートネタブームと合わせて見ても面白いかもね。
(余談ですが、面白くない芸人が出ても2分後にベルトコンベアで退場させて、次の芸人が出ることが約束されているから見れるんだよねあれ)
あと少し調べたところ、この10分の物語は1度始まると、ペンやボタンは一切使わず、ソフト側のペースで物語が進むそうです。スキップ等はできない。
つまり読み飛ばしはさせない。泣ける話にはタイミングも重要だということなんでしょう。だからそれはユーザー側には渡さない。
この割り切りはなかなか大胆ですごいよ。その話の泣きキーワードのとこでは、音楽やグラフィック、タイミングをフルに駆使するんでしょうね。
でも「収録された200以上の物語から99話」って、どういう事なんだろう?
物語自体はいじらない?純粋にユーザーの趣味に合いそうな上位99話を入れる感じ?
物語の設定や構成が変化するというのではなさそうね。
それにしても、このゲーム。見れば見るほどケータイサービス向けに思えますね。
最近話題のケータイ小説。読んだこと一切ないけども、次々に降りかかる困難を愛で乗り越え最後に救われる物語、のような分かりやすいお話が多いみたいですね。泣ける話も多そうです。
まあ、それはそうなるよね。ユーザー層的にも。デバイス的にも。ニーズ的にも。文学性がどうのと言う前に。
ケータイ小説の面白いのを一つ試してみたいな、と思うけど、正直どれを選んで良いのやら。
オススメの小説をソムリエが選んでくれて、読んだ感想が次のオススメにフィードバックされて、提供される話の「泣ける度」が上がっていくというサービスでなら、ケータイサービスの方が需要がありそうな気もしますね。
10分程度の「いい話」がたくさんあっても、数ある中から自分にとってもアタリを引くことこそが難しいからね。もしゲーム性があるというならアタリの物語を見つけることこそがゲームだよね。
それを事前アンケートや、読んだ話への評価(「この話は好き」「こういう話はキライ」)なんかでサービスとして、サポートしてくれたら、いいんじゃないでしょうか。泣ける話に限らず。
月額315円で、あなたにオススメの泣ける話満載のようなサービスがはじまるかも知れませんね。もしくはもうあるのかな?
ちなみに、ここまで書いといてなんですが、私は映画や小説、マンガなど「創作物で泣く」という経験をしたことが全くありません。
だから「お話で泣く」というのは完全に未知の感覚なんですよね。
と告白すると、たまに「かわいそうな人」扱いされるのですが、いや、無感動人間ではないですよ。ちゃんと感動はするのですが、それが涙としては現れてこないというだけです。
最上級の感動という意味では、ターンAガンダムとかVガンダムのラストとかは私にとっては号泣もの(全く泣いてないけど)だったんですけどねえ。
笑うと泣くのは一緒と言いましたが、笑うのと同じく、そりゃあ涙流して泣けた方が精神的にも肉体的にも気持ちいいでしょう。
そういう浄化装置を標準装備しているという意味では、泣ける人がうらやましいですね。
レンタルビデオ屋で「泣ける作品」コーナーの映画借りてきて、「よし!泣くぞ」と見て泣けるのが一番便利と思います。
「ナンダ、コノ、メカラナガレルミズハ………ハッ!……コレガ、ナミダ?」
とかみたいに、私も1回ぐらい泣きたいよ。悪魔にだって涙はあるんだ。
私のように全く泣かないという人も結構いるような気がするんだけど、卒業式で泣かないと冷たい人と言われそう?どうなんでしょう?
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※追記
この記事を書いた後で、友人とこのゲームについて話したところ
「99の話を泣くことで攻略していく、面クリアー型ゲームにするというのはどうか?」
という案が出ました。
話を読んで、実際に泣いて、涙がタッチスクリーンにこぼれ落ちたらクリアー。
1面(1つめの話)は、不治の病の子供の話など、誰でも同情し悲しくなるお話。容易に泣ける。
その後も、ペットが死ぬ話や、恋人を失う話、親子の話など、簡単に泣ける話が続くがどんどん難易度が上がっていく。
終盤は、性格がねじまがった子供、ペットと遊ぶ話(死なない)、恋人と幸せに暮らす話(全く不幸でない)、うるさいだけの母親など、感情移入しづらい、または基本的に悲しくない話などがプレイヤーに立ち塞がる。
「今、何面まで行った?」
「94面。あと少しなんだけど、巨大アナコンダに全然感情移入できなくて、何度やっても泣けない」
「すげーなお前。94面てことは91面の昼メシをラーメンにするかカレーにするか迷うだけの話は泣けたんだ。俺、あれは無理」
「あれは俺も無理だよ。だから、その面は死んだばあちゃんのこと思い出して泣いた。10分ギリギリだったけど」
………「99のなみだ」いみねーな。