日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
映画サマーウォーズ細田守デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲームアニメ考察宮崎駿
2009-07-26
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その細田守監督の最新作、映画『サマーウォーズ』は8月1日公開。
今はまだ7月。公開前。私は試写会にも行っていないので、まだ作品は見ていない。
見てないのに、いや見てないからこそできる『サマーウォーズ』のおはなし。
『サマーウォーズ』は、『ぼくらのウォーゲーム【リビルド】』?
ネットをながめていると、あちこちで、『サマーウォーズ』の試写会へ行ったというお話や感想が。うらやましい限り。
見に行った方の感想を読むと、映画の内容は『ぼくらのウォーゲーム』を再構築した、『ぼくらのウォーゲーム【リビルド】』のようです。同じことを、多くの皆さんが話しておられるので、恐らくそうなのでしょう。
これは予告編を見ても、ある程度は感じることはできますね。
■「サマーウォーズ」 劇場用予告
ああ、細田さんの集大成的なところもあって面白いなあ。『ぼくらのウォーゲーム』の田舎とネット描写、タイムサスペンス。『SUPERFLAT MONOGRAM』のアバター。夏と恋と高校生。
そうか。『ぼくらのウォーゲーム』が、サマーを冠につけて帰ってきたか。
人生で初めて買ったDVDが『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』である私としては、これは喜ぶべき情報だ。
しかし、これに対しては、当然のように別の反応も考えられる。
映画の公開後、
「なんだよ、サマーウォーズって、デジモンの焼き直しじゃないか」
という感想が出てきたりするかも知れない。
その反応は分かる。でも、そういう人はちょっと見ている範囲が狭すぎるんじゃないかな。
ここでは、『ぼくらのウォーゲーム』が再構築(リビルド)された意義を考えてみたい。
今ここで、細田守が選んだ映画
あえてはっきり言うけど、デジモンの映画なんて誰も見てない。
見ているのは、当時のターゲットである子供と、一部のアニメファンだけ。
だって「東映アニメフェア」で「デジモン」で「40分」の映画だもん。
当時、アニメが普通に好き、という私の周りの友人たちも見ていなかったが、それは当然だと思う。
だから、「あなた」がすでに『ウォーゲーム』を見ているかどうかは個人的な問題で、映画『サマーウォーズ』の成立にはあまり関係がない。
映画『ぼくらのウォーゲーム』は、誰にも見られていない。
そのあと「誰もが見る映画」になるはずだった細田版『ハウルの動く城』は幻になった。
そして、その後『時をかける少女(時かけ)』で再び高い評価を受けたことで実現したであろう、次の映画が、この『サマーウォーズ』。
『時かけ』を経て、次回作のチャンスを得た細田さんが選んだのが、ほかでもない『ぼくらのウォーゲーム【リビルド】』なのは圧倒的に正しいと思う。
今必要なのは、劇場版『デジモン』よりも(さらにいえば『時かけ』よりも)、広く、遠くまで届く『ぼくらのウォーゲーム』だ。
金曜ロードショーで放映できる『ぼくらのウォーゲーム』だ。
エヴァンゲリオンも今、再構築(リビルド)がされていて、それは細田さんとはまた意味合いが違うけれど、共通して言えることは、再構築は決して無意味じゃないということ。
時代や状況、選ばれた作品の枠組み、制作者当人、そして見ている人々も変化していくものだから。それをちゃんと把握して、行われた再構築は無駄にはならない。
出てくるキャラクターやストーリーラインは、ほぼ同じでも、物語の持つ意味を変えることはできる。
(自分でも『聖戦士ダンバイン』の記事を書いた時に、その片鱗だけでも体感したから、私はその価値を信じる)
だから、もし公開後に「サマーウォーズなんて、デジモンの焼き直しだ」という人がいたなら、その人にはこう言いたい。
「君のいうことは正しい。―――だが、なぜそれを喜ばないのか」
地上波でゴールデンタイムにリピート放送できる映画
デジモン映画のリビルドであることは、批判ポイントには全くならない。私は肯定する。
すばらしい作品であるにも関わらず、「デジモン」だからって、「東映アニメフェア」の1本である「40分」作品だからって、みんなが見ていなかった映画が、『時かけ』の監督最新作として、2時間の映画になって帰ってきたんだよ。カムバックサーモンだよ。喜ぶべきことじゃないのか。
『サマーウォーズ』はおそらく、『時をかける少女』のように地上波で放送するだろう。
うまくいけば夏の風物詩になってくれるかもしれない(なってほしい)。
友人はもちろん、家族や恋人や、デジモンを知らない世代の子供たちとも一緒に見ることができる。
『ぼくらのウォーゲーム』みたいな楽しい映画が、みんなで見れるような映画になって帰ってきた。
うまくいって夏の定番になれば、リピート放送されて、ずっとこの先も見れる。
これが喜びでなくて、なんなんだ。
自分が見たことがあるからといって批判する必要などない。
誤解の無いよう書くが、これは私が『ぼくらのウォーゲーム』が好きだから、もう1回それが見れてうれしい、という話ではない。それを喜ぶなら、DVDを繰り返し見ていればそれでよい。
私は『ぼくらのウォーゲーム』が、誰でも楽しめる普遍的な面白さを持っていることを知っている。
しかし『ぼくらのウォーゲーム』が、ある一部の層にしか届かない作品であることも知っている。
作品が持つ面白さと同時に、その限界を知っているからこそ、それが今『サマーウォーズ』という別の映画になって現れたこと、それに意義を感じる、という話だ。
これでやっと、作品が持つ普遍的な面白さと、作品が届く距離と範囲のギャップが解消され、ゴールデンタイムの地上波でリピート放送されるようなアニメ映画になっているかも知れない。
そして、それができているのは、現時点ではジブリ映画。つまり宮崎駿だけだ。
「宮崎駿の後継者」としての細田守
細田守を「宮崎駿の後継者」と呼ぶことに一面の真実があるのだとしたら、そこに期待を込めるのだとしたら、私はゴールデンタイムにTVで流せるオリジナルアニメ映画を作れるかも知れない、というところにこそあると思っている。作風だの演出だのではもちろんない。
(逆に個人的には、庵野秀明にはゴールデンタイムじゃない宮崎駿を担当してほしい)
だからこそ、『サマーウォーズ』を構成する要素として「家族」を入れてきたのには、私は方法論としては納得できる。実際どう表現されたのかは、見てみないと分からないが、結果はどうあれ、考え方、やり方自体は間違ってないと思う。
このあたりは、『ウォーゲーム』よりも、家族がいらない映画『時かけ』と対比させて考えた方が分かりやすいかも知れないね。
『サマーウォーズ』を見ていて、インターネットやSNS、アバターなどが分からない大人は、一緒に見ている子どもたちに聞こう。
田舎や花札のことが分からない子どもたちは、一緒に見ている大人に聞こう。(私も、子供のころ、花札は父や大人たちに教えてもらって遊んだ)
見ていて、分からないことが映画の中で全て解消される必要はない。
映画の外で(理想は家族のコミュニケーションで)、解消されることを促すようなつくりでも面白いんじゃないか。実際、どうなのかは見てないので分からないが。
あと映画に季節感を付与するのは、宮崎駿との違いとしては、いいやり方だと思います。
でも夏の映画はこれで2本になりましたね。
今度は年末にでも放映できるようなクリスマスや冬の映画でもつくるといいかもしれないね。
というわけで、まだ見てないからこそ、今のところ私にとっての『サマーウォーズ』の位置づけはこんな感じになります。CMの入りタイミングまで覚えるほどにリピートされる映画になっていたら一番うれしい。
ネットの描写はあくまでアバターを介した象徴的なものだから、すぐにダメになるようなものでもないでしょう。(実際、『ぼくらのウォーゲーム』も、Adobe Illustrator的なネット世界を選択しているおかげで、古びることを最小限に抑えていると思う)
しかしこれで実際見てどうなのかは神のみぞ知る、ですね。
すでに試写会に行った人から見ると、バカなことを言っているように見えるのかも知れない。
でも、ここまで希望と理想に満ち溢れたことは、公開前じゃないと言いづらいしね。
しかし、仮に『サマーウォーズ』の作品の出来がどうだったとしても、自分の書いたことは無価値ではないと信じていますし、考え自体は変わらないでしょう。
とにかく『サマーウォーズ』が楽しみ。
「夏」はすぐそこまで来ている。
8/19追記:『サマーウォーズ』見てきましたので、感想メモを書きました。
『サマーウォーズ』関連記事(四部作)
このブログの『サマーウォーズ』記事です。よろしかったらどうぞ。最初の記事はネタバレありません。
■見る前(上映前)のレビュー(この記事)
日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
■見た後のレビュー ※ネタバレあり
サマー"ウォーズ"バケーション <田舎で見た、映画『サマーウォーズ』鑑賞メモ>
■特別編:ゴハン食べるの?食べないの?(フード理論) ※ネタバレあり
世界の危機には「家族で食事」を <『サマーウォーズ』 フィクションと現実で異なる「正しい行動」>
■完結編:『サマーウォーズ』のパッケージングと可能性の検討について ※ネタバレあり
10年前、世界を救ってくれた子供たちと、日常を守ってくれた大人たちへ<『ぼくらのウォーゲーム!』と『サマーウォーズ』>
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コメントの投稿
作品のでき次第だけど、楽しみにしていいんじゃないかと私も思います
http://www.cyzo.com/2009/07/post_2341.html
横レスになっちゃいますけど、↑の指摘は、まさにこれのことですね。
細田さんは『時かけ』で富野さんに渇を入れられたから、ガッツで応えたな、という話なんだと私は思います。
期待の斜め上を行くリアクションは見事です。
(問題は中身ですが!楽しみだ!)
もちろん、ブログなので自由ですが。
観てきましたよ!
今度『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』も探してきて借りてみようかな、と思いました。
それはそれとして、『サマーウォーズ』は金曜ロードショーで放映できるし、家族で楽しめる映画になってました。
現代を舞台にする作品の宿命として、携帯電話とか、そういうのが少し扱われすぎていて、20年30年後にも観れるのか、そこが少しだけ気になりましたが。(スペシャルサンクスNTTドコモ…だったかな?なかなかそういうものから切れないところが、商業作品の難しいところですね。)
でも細田監督はアート系の志向も強い人だと思うんですが、実に上手いことエンターテイメントに仕上げていました。オススメです!
「焼き直し」について
囚人022さん、ご親切にどうも。あがささんの仰っている話題がよく分かりました。
映画は封切られましたが、私は未だ未見です。その上でお返事を。
記事に書いてある通り、私自身はリビルド(焼き直し)は何にも問題ないです。となると、問題は細田さんの発言のみ、ということになります。
インタビューでの「ロボットアニメ」が何を指すかによりますね。
特定の何か、というより、アクエリオン、エウレカ、マクロスF、グレンラガン、エヴァ、ボトムズ、そして新訳Zガンダムなど、TVアニメを基にした劇場版が大変多いので、キャラクタービジネスでないとアニメ映画を制作することが難しい、という現状を指したものかな、と思います。
細田さん自身も、前作『時かけ』(上映館が非常に少ない)と、そのヒットがあってようやく作れた『サマーウォーズ』だと思うので、オリジナルのアニメ映画を作ることが困難だという現状認識じゃないですかね。私はそう取りました。
だから批判だとしても「ヱヴァ批判」でなく「業界批判」かな、と思います。
(「ヱヴァ」はそういう意味でも、成立過程が特殊なので、該当しないと思う)
さて、とにかく見に行かないと。
その前に、エヴァ破の2回目を見ないとキリがつかなくて、サマーウォーズ見に行けない(笑)。
お盆に田舎に帰省したときに、そこで見るのもいいかなあ、とも思ってます。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
細田守は昨今の焼き直しロボットアニメを批判しているのに、自らも焼き直しのサマーウォーズをつくっている
のでは無く
自らも焼き直しのサマーウォーズをつくって、それが公開前の段階で
いま公開中のロボットアニメを『焼き直しロボットアニメ、せめて新作を作ろうよっ(嘲笑)』してる
さらに『アウトプットが映画というだけで、実際はキャラクタービジネスをやっているだけ』
としている
ならば、細田は少なくともサマーウォーズ含めた今後の作品からはグッズやキャラCDなどキャラビジネス展開を一切断らなければいけない
ここで「いや細田が行ってるのはキャラビジ全否定じゃなくキャラビジやってもいいけど作品性がなくちゃって事」だと言う人がいるだろう
それならキャラビジについて言及する意味は無く、単に作品性が無いと言えばいいだけの事で、細田はそうしてない
商業アニメでキャラビジ展開を否定すると言う事がいかに重大事なのか理解した上での批判なら身をもって模範を示すべきだろう
監督はデジモンなどキャラ商材派生アニメやワンピ、どれみ、などの過去作はモロに恥ずべきキャラビジネスなのだから
他人の作品を批判すると同時に、自己批判、東映動画批判の文を著すべきだろう
今後は「作品力」一本で収益を上げるモデルに専念邁進してほしい
前作に続き、本作品でも批判対象のキャラビジのキャラデザイナーを使ってるワケで全然説得力が無いのだが
少なくとも次回からは、違うキャラデザイナーを使うべきだ、それもキャラ商品力の無いデザインで
でなければ映画本編もキャラ商品の要素を排除できないからだ
前作や本作を、貞元キャラの清潔な魅力に引き付けられ鑑賞しようという欲求にかられた鑑賞者は少なくない事は多くの人が同意する所だろう
また本作は恥ずべきキャラビジアニメ「破」と抱き合わせ宣伝キャンペーンされている事が収益に貢献するであろう事も見逃せない
すくなくとも本作が観客の第一次審判である上映前、批判対象である破がいまだ上映中であるこの時期に
監督が発言して良い内容では無い
やっぱり面白い!
ドキッとしました。ウォーゲームを彷彿とさせる場面が多々ありがしたが、ウォーゲームファンとしては嬉しかったです。
どちらも好きです。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
コメントでウォーゲームと比較して批評してる人は詳しいぶりたいんでしょうか?
デジモンに興味なくてウォーゲームを見てない人はたくさんいますよ。
僕も見てないですし。見てないことを批判される筋合いもありませんし。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
と思っていたものです。
ウォーゲーム以外のデジモンは
覚えてないくらいあの映画が好きでした。
サマーウォーズを見て落胆を隠せません。
なぜなら、サマーウォーズを観た人には
もうウォーゲームを勧めることができないから。
「デジモンであるからこそ」出来た
ストーリーと演出だと思っていたのに。
デジモンでは一般の人になかなか見てもらえないから、
という理由で今回の映画がつくられたなら
ウォーゲームは試作品でしかなく、
「デジモン」という作品が踏み台に思えてきます。
サマーウォーズを観て面白いと感じた人に
『前に作ったデジモンの映画もとても面白かった』と教えたかった。
今回の映画を観た後はただただショックで悲しかったです。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
ウォーゲームは見てないのですがサマーウォーズは見ました。
一般の方のレビューを幾つか読ませて貰った中で一番頷ける内容で楽しく読ませていただきました。
サマーウォーズに対する期待感とその元にもなったウォーゲームも良さも伝わりそちらも観てみようという気になりました。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
僕らのウォーゲームをサマーウォーズにリメイク(昇華?)していく事によって視聴者層を広げるのが目的だったという点においてすごく同意です。
ですが、同じ、オチのものを再び見せられた観客からしてみたら非常にがっかりするのも頷けてしまいますね。
アニメ映画市場をネット掲示板に例えるなら細田監督は“マルチポスト”してしまった訳ですからね。
Re: Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
個人の感想として、同じオチの映画を再び見せられたことに対する不満を表明するのは全く問題ないと私も思っています。
(現に、この記事のあとに私自身が書いた「個人の感想」の煮え切らないことといったら!)
でも10年ほど前に『ぼくらのウォーゲーム』を楽しみ、そして『サマーウォーズ』を見たみんなに、そのことで悲しまないでと言いたい(そのための公開前のこの記事でした)。
10年間『ぼくらのウォーゲーム』を楽しんだあげくに、それを金曜ロードショー向けの2時間映画に組み直すとどうなるか、という貴重な体験ができた。
そして、そういう体験をしたからこそ、『ぼくらのウォーゲーム』にしかないもの、『サマーウォーズ』が加えたものも明確になった。
だから、『ぼくらのウォーゲーム』は別名保存で残せばよく、『サマーウォーズ』で上書き保存する必要はなくなった。
『サマーウォーズ』見てから『ぼくらのウォーゲーム』を見るよりは、10年分幸せだったと私は思っていますので、本文にもあるように、『サマーウォーズ』を批判するのに「すでに見ている」は理由にはならないよ、と私は思っています。
(『サマーウォーズ』を批判するには、他の切り口がたくさんありますしね)
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
デジモンが脚光を得ず、サマーウォーズだけ人気になってたら、そりゃファンとしては面白くないよ。しかもそれが初切された作品のように出回ったら・・・。
恋人だったやつがアイドルになってしまって遠くなった。という歌があったけど、まさにそんな感じ。
けど、実はウォーゲームって地上波アニメと全然作りが違うから、デジモンアドベンチャーを模したサマーウォーズと考えた方がいいのかもね。
「進化中に攻撃だと!卑怯だぞ!!」
「太一のばーか」
ソンナコトアリエマセン。イイマセン・・・
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
「これで多くの人にウォーゲームを観てもらえる!」
と喜びました。
ネタの使い回しという批判も分るが、自分にとっては
サマーウォーズファンに向けてのファンサービスにも思えて、
胸が熱くなった記憶があります。
10年前よりもネットが普及した今だからこそ、
この世界感の映画にのめり込める客も多いはず。
そういう意味でもリビルドは正解だったと思いました。
当時の東映アニメフェアの企画ではやりたくても出来なかった事を、
ここにきて遂に完成させたのだと感じます。
金曜ロードショーで放映できる『ぼくらのウォーゲーム』
という例えが凄くしっくりきました。
記事が書かれた時間からだいぶ経ってから、これを読みましたが、
遂に来週、サマーウォーズがテレビで放送されますね。
個人的には庵野秀明を引き合いに出した、
宮崎駿後継者の話が特に面白かったです。
Re: Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
> 遂に来週、サマーウォーズがテレビで放送されますね。
私も大変楽しみにしています。
友人から、友人のお母さんも「ぜひ見たい」宣言をしてたと聞きました。
いろんな世代の人がこの作品を見て、どんな感想を持つのか。
『となりのトトロ』を劇場で何度も見るうち、スクリーンではなく観客席の子供の反応の方を見るようになったという竹熊健太郎さんのような気持ちで、楽しみにしています。
> 個人的には庵野秀明を引き合いに出した、
> 宮崎駿後継者の話が特に面白かったです。
庵野さんと宮崎さんは、その師弟関係ゆえに、お互いのことが良く分かってますよね。
多くの人は「後継者」というときに、作風や内容を語るんですけど、私はポジショニングとしての意味が大きいと思っているので、細田さんについてはそれを担える可能性があると思っています。
宮崎駿そのものについては、手塚治虫がそうであったように、いろんな要素を複数の人たちで肩代わりしていくということになるんじゃないでしょうか。
前にDVDで見て、今さっきTVサイズ版も見た。
オリジナルのウォーゲームのが数倍面白い。
視聴数とかそんなもん知らんわ。
オリジナルのが面白いから面白い。
金曜ロードショーで放映できる、劣化版『ぼくらのウォーゲーム』
まあ基本同じだし、サマーウォーズも面白かった。泣いた。
>>15のカス
オマケじゃねえよ雑魚
お前みたいな情弱しねばいいのにね
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
あれのオマージュがさらに強くなった印象受けました。主人公が悪気なく事件の発端を起こしたり、コンピューターがゲーム好きだったり。
ぼくらももサマーも両方、いい意味で元ネタを昇華してると思います。別物ですね。
感想としては、どうしてもデジモンの焼き直し感が強いですね。もうちょっと変化つけても良かったと思います。
家族描写もデジモンの代わりって感じで、キャラクター臭が強かったですし。もっと、家族っていいなとか思わしても良かったんじゃないですかね?
コメントありがとうございます。
■19.さん
元ネタとして有名な『ウォーゲーム』は私は実は見ておりません。
勉強になります。ありがとうございます。
> 家族描写もデジモンの代わりって感じで、キャラクター臭が強かったですし。もっと、家族っていいなとか思わしても良かったんじゃないですかね?
そうですね。私もこの後の作品を見てからの感想時記事も書きましたが、ケンジ視点からだとそこが曖昧になるので「家族っていいな」と思うべき人物は夏希であると思っています。
■18.さん
> 金曜ロードショーで放映できる、劣化版『ぼくらのウォーゲーム』
> まあ基本同じだし、サマーウォーズも面白かった。泣いた。
『サマーウォーズ』で涙を流せるすばらしい感受性をお持ちであれば、作品の舞台と同じネット上で他の方を傷つけるような発言をされることについて、今一度考えていただければと思います。
『ぼくらのウォーゲーム』『サマーウォーズ』を好きな方であれば、お気づきのこととは思いますが、同じ作品を愛するお仲間として、このブログの管理者として、期待を込めてお願いしておきます。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
ただ残念なのが、サマーウォーズが僕らのウォーゲームを超えられなかったこと。
サマーウォーズも全体の雰囲気や要素は好きでしたが、長くなった分の余白をうまく埋められなかった印象です。
サマーウォーズは有名になっちゃったし、一度リビルドした作品は申される可能性は極めて低いと思います。
僕らのウォーゲームが好きなだけにちょっと残念なリビルドになっちゃったなぁというのが個人的感想でした。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
子供向けだからとか、アニメだからとかでどうにもできない突っ込みどころも多いし、ウォーゲームや時かけは好きだったけどサマウォは無理。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
いつも何気なく『観てみたい』という衝動で映画を観ていました。
ですが、今回は何気ない感じではなく、心から、面白いと思えた作品です。
ぼくらのウォーゲームは拝見したことはないのですが、
サマーウォーズをそこまで悪く言わないで下さい。
何回も見直してみると『あっ、こんな所にこんなことがあったんだ』と思えます。毎回観る度、思ってます。
確かに、この作品にはありえないことがあります。
それは、『健二の暗号解読』です。
モジュロ演算の計算はとてもややこしくて、数学が得意な父でもできないと答えました。
2056桁の半分。1028桁。これを解くには一兆年以上かかるそうです。
一晩で手計算、ましては暗算なんて、ありえません。
いくら数学オリンピックの代表だからといって、とてもややこしい計算を出来るとは思えません。仮に、計算方法を覚えたとしても、暗算は不可能。調べてみてください。本当にややこしいです。絶対できません。
ですが、それはアニメの世界だから出来る事。
そこまで現実性を求めなくても良いと思います。
デジモン?でしたっけ。あれも実際はありえません。
ですが、それは、想像の世界だから出来る事なのです。
現実性ばかり求めていても、そう簡単にはいかないとおもいます。
文が長くって、意味もよく分からないと思います。
これは、サマーウォーズファンの意見として受け止めてください。
返事もなにも要りません。
心の中で『同感』や『意味不明』などといってください。
あんまり悪口を書くと、このブログの管理人さんも皆さんも不快な気分になると思うので。
では、失礼しました。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
これは細田自身もわかってるはず。
じゃあ、なんでわかってて同じような演出をする必要があるんだ?
これはウォーゲームのリメイクだ、と言ってる人もいるが
サマーウォーズとデジモンは全くの別作品、続編でもないのに他作品でリメイクする意味がわからない
しかも、ウォーゲームのリメイクだと細田自身は口に出して言っていない。
主は、ウォーゲームの焼きまわしと思ってる人は見ている範囲が狭すぎるんじゃないかなと言ってるが
大まかなストーリーはウォーゲームと同じと言っていいほど、展開や演出が同じ。
なんで被ってるのがわかってて、同じような演出、展開をするんだ?と思っていきついた答えがひとつ
細田はこういう演出しか出来ない
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
私は最近18になりましたが、小さい頃にデジモンをよくレンタルしていました。返却してはまた借り、「逆襲」「汽車」etc..など多数のデジモン映画もありましたが、ウォーゲームのみを気に入ってました。
結論としては、デジモンが不遇な扱いだと実感しました。サマーは初見の時、かなり感動しました。私自身がアニメ好きな部分と内容の良さがあったからです。しかし、この後、デジモンを見る機会があり、比べた所、同じだな・・と思いました。
同じシーンだと感じたのは、ネットバグ、現実での仲間のミス、現実への直接攻撃などパターンでしたね。
これを感じた時、正直、引きました。なんだか自分の好きな作品を差別されたような、、そんな気がしました。(サマーを否定はしませんが、同じ人と認めない自分がいます)
デジモンの良さは、あくまで子どもでありながらネットの凄さと怖さを教えてくれる、ある意味で教育の映画ではないでしょうか?まず、2次元の世界だけに人は介入できない。次に情報操作(映画ではNTTの電話回線のパンク)。次に現実の攻撃(核ミサイル)。などありえなさそうでありえる、ネットの力を教えてくれた。
最後に感銘したのは、メールのレスポンス?(処理オチなのかな)の差でしたね。最初は大量のメールのせいで負けるのに、それをディアボロモンに送り返して、止まった時は本当に息が止まる。
↑これはデジモンだからこそできたのではないだろうか?ほかのコメントに、デジモンには興味がない、と多くあるがそれが皆の本心なのだろう。多分、子どもっぽいからだろう。残念である。
学校でサマーを勧めてくれた人(友達と先生)にデジモンを一度見てほしいと頼んだが、見てくれなかった。イミフ。
ほかの友達にも聞いたが取りつくってもくれなかった。
まぁ、一言言えるのは、見てない人は損をしている、に限る。
つまり私が言いたいのは原作を見ろ、ということである。アニメをみたら小説を、2を見たら1を、最終を見たら最初を、と元を辿ってほしい。
後、テレビが悪いのかスタッフの希望か知らないが、サマーの放映の前にデジモンを流すべきだったのではないかと思う。例えば、ハリーポッターで新作が出る度に賢者の石や秘密の部屋、騎士団などが流れるがこれは差別である。断言できる。
尺か?人気か?局か?
頑張れよテレビ・・テレビの影響力はハンパじゃないんだから。同じのを何回も繰り返し放送するよかマシだろ。
こうやって名作が埋もれていく・・・
私みたいに好きといえる人も他人に好きになってもらうのは難しいだろう。
最後に批判させてくれ。
デジモンは世界中の子ども達を想いの力。サマーは家族の絆。これのすり替え感が異常。たしかサマーはこれを決まり文句にしてたな。二番煎じ乙。この手の種類は今までたくさんあるだろうに、なぜ家族にした。逆に視野が狭くなるだろうに。
後、サマーは難し部分が多かった気がした。計算問題やアカウントの重要さ、人間関係(家族多すぎだろ。いらんやつもおる気がする)、こいこい(今だルール知らず)とか、視聴者を置いてきぼり。
勝手な意見なんだが、サマー好きな人は「良かった」「なんとなく良い」みたいな何処が?と聞かれれば困るのではないか。アニメの映画だから、PVの時点で興味アリ(なんかPVホイホイだなあれは)、とか一点を掘り下げるのは不可かと。
ポイントの絆は家族にしただけであって、ライバルや先生:生徒といった多方面でもよくみられる。ネット汚染はリメイクだけあってオリジナルとは言えない。学生←普通です。
つまり、この作品の特徴がない気がする。言葉にするなら万能、平凡、平均以上、ありきたり、ただ人気がでた(今までの土台があってのものだが)。
てか2時間にしては内容が薄い。2時間にしては。
最終的に何を伝えたかったか曖昧になってくるな。
長々とすみませんでした(批判や文句を含め)。
時代の流れなんですね。最近のジブリが子供向け路線に入り、着実に人気を稼ぐようになりましたね(私はナウシカやラピュタ派です)。
年代が変わると趣味趣向も変わり説得も難しい感じです。
この意見を読んでくれた方、意見を下さい。
私の考えが普通なのかアンチなのか、よろしくお願いします。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
何故喜ばないのか? とありますが そんなの理由は一つだよ
デジモンが大好きだからだよ
そんなこともわからないのか
デジモンはデジモンだからこそいいんだよ
お前にはデジモンもサマーウォーズも語る資格なしだな
pwpgさんへ
デジモンもサマーウォーズも語る資格がない私で申し訳ありません。
でも、この記事で言ってることは間違ってないとのことなので、それに免じてお許しください。
デジモンという作品やキャラクターに思い入れのある方にとって、心中複雑なのはある程度分かるつもりです。
この記事での「なぜそれを喜ばないのか」という問いかけは、『サマーウォーズ』公開後に出るであろう「サマーウォーズって、デジモンの焼き直しじゃないか」という意見に対して用意したものです。
デジモンファンではなく、脊髄反射あるいは思考停止的なご意見を言う方に対して、再構成の映画であることは前提として、その先を話しませんか?と提案する意図があったことをご理解いただければ幸いです。
元ネタの元ネタ
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
それはデジモンファンも喜ぶんじゃないですか
サマーウォーズが面白かったら誰も文句言わないと思うんですよね・
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
デジモンが無いこの作品を見る意味はあまりないような・・
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
要するに、サマーウォーズが作品としてイマイチなんじゃないの?
実際、キャラクターはいっぱい出てくるけど、一人あたりの描写が少ないせいなのか、描写が効果的じゃなかったからなのか、いまいちキャラの行動が理解できなかった。当然、感情移入できる対象もいなかった。
まぁ、不等号でどっちが上とかせんでいいけど、こうやって喧嘩を生むだけなんだから焼き直しなんて極力しないほうがいい。お互いにとって不幸なことにしかならない。
デジモンを先に見た人にとっちゃやりきれない思いをどこにぶつければいいのか分からない。サマーウォーズ万歳の人はそんなこと知らないから作品をもち上げたがる。
ここに亀裂が生じる。
まずもって焼き直しはしない方がいいんだけど、やってしまった場合、どちらも互いの気持ちを尊重すべきなんだけど、どちらかというと新しいもの見た人が前作を見た人の気持ちを察するべきだと思う。
Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
>この記事での「なぜそれを喜ばないのか」という問いかけは、『サマーウォーズ』公開後に出るであろう「サマーウォーズって、デジモンの焼き直しじゃないか」という意見に対して用意したものです。
デジモンファンではなく、脊髄反射あるいは思考停止的なご意見を言う方に対して、再構成の映画であることは前提として、その先を話しませんか?と提案する意図があったことをご理解いただければ幸いです。
作品を支持する最大の要素が「面白い」という感情だと思うのですが、それすらも脊髄反射だから一旦その先を考えようと思うのでしょうか?
ウォーゲームを観た人がサマーウォーズを観て、過去作と同じような展開に「サマーウォーズって、デジモンの焼き直しじゃないか」がっかりする感情は「面白い」の対極にあります。
その感情をあなたに「なぜ喜ばないのか」と否定されているから皆さん反論しているのかと。
人の感情を否定して、喜べと意見を押し付けたら大抵の人が不快に感じると思います。
さらにウォーゲームの印象を悪くするでしょう。
「意見」ではなく「感情」です。作品は「意見」ではなく「感情」で楽しまれるべきものです。
私個人の意見としては、過去の焼き増しを使い、新しい面白さで挑戦してこない細田監督は製作者として枯渇しているんじゃないかと不安を感じます。また製作者として意識が低いとも思えます。
単に「焼き直し」だったからつまらなかったのではなく、ストーリー的に成功していた過去の自作品を換骨奪胎して新作を製作したところが、ひどく悪印象でした。
ぼくらウォーゲームを本当に面白いと感動し、好きだった分、サマーウォーズの中にその死体を見たようで辛かったです。
Re: Re: 日本の夏。『サマーウォーズ』の夏。 < 『ぼくらのウォーゲーム』再構築(リビルド)の価値は >
> >この記事での「なぜそれを喜ばないのか」という問いかけは、『サマーウォーズ』公開後に出るであろう「サマーウォーズって、デジモンの焼き直しじゃないか」という意見に対して用意したものです。
> デジモンファンではなく、脊髄反射あるいは思考停止的なご意見を言う方に対して、再構成の映画であることは前提として、その先を話しませんか?と提案する意図があったことをご理解いただければ幸いです。
>
> 作品を支持する最大の要素が「面白い」という感情だと思うのですが、それすらも脊髄反射だから一旦その先を考えようと思うのでしょうか?
「面白い」「面白くない」は関係ありませんので、そういう話ではありません。
引用していただいたコメントより前に、他の方とのやりとりでも答えていますが、
私は、個人の感想を全く否定しません。それがどんなものであってもです。
私自身、公開後に『サマーウォーズ』を見て、単なる感想メモを書いています。ひどく煮え切らないメモを。
その作品が「面白い」かどうかとは別に作品のことについて考えることはできますし、それに支持が必要であるとも思いません。私も作品を支持してほしいからこの記事を書いたわけではありませんしね。
> ウォーゲームを観た人がサマーウォーズを観て、過去作と同じような展開に「サマーウォーズって、デジモンの焼き直しじゃないか」がっかりする感情は「面白い」の対極にあります。
> その感情をあなたに「なぜ喜ばないのか」と否定されているから皆さん反論しているのかと。
> 人の感情を否定して、喜べと意見を押し付けたら大抵の人が不快に感じると思います。
> さらにウォーゲームの印象を悪くするでしょう。
まず前提として、この記事は公開前に書いていること。
そして、公開前の事前情報レベルで『ぼくらのウォーゲーム!』のリビルドであることは分かっていました。
「リビルド(焼き直し)」されることに価値がないわけではありません。
「リビルド(焼き直し)」=「面白くない」ということが単純に成り立つわけではありません。
記事本文では、そういう割と当たり前の原則を書いた上で提案したにすぎないので、これを「感情否定」「意見の押し付け」と言われますと、私は戸惑います。
これらの前提の上で、映画を見て「焼き直しじゃないか!」と言うのは、事前情報の確認でしかありません。
それは公開前から分かっていることなので、その焼き直しの映画がどういうものであったのか、ということを話しませんか?というのが、私が当時書いた提案です。
「面白い」「面白くない」などもご自由に。
ただ私個人としては「焼き直しだから面白くない」だけで終わらせるのは「面白くない」
――と、思っています。
> 「意見」ではなく「感情」です。作品は「意見」ではなく「感情」で楽しまれるべきものです。
私は別にそれを否定していませんし、意見の押し付けをするつもりもありませんので、それでよいと思います。
作品は色々な楽しみ方があるので、「べき」とまでは思いませんが。
> 私個人の意見としては、過去の焼き増しを使い、新しい面白さで挑戦してこない細田監督は製作者として枯渇しているんじゃないかと不安を感じます。また製作者として意識が低いとも思えます。
> 単に「焼き直し」だったからつまらなかったのではなく、ストーリー的に成功していた過去の自作品を換骨奪胎して新作を製作したところが、ひどく悪印象でした。
>
> ぼくらウォーゲームを本当に面白いと感動し、好きだった分、サマーウォーズの中にその死体を見たようで辛かったです。
なるほど。やっぱり、他の方のご意見をお聞きするのは面白いです。
確かに、仰るような批判はあろうかと思います。
正直に言えば、私自身、公開前にショックを受けたという事実もあります。
ただ新作の『おおかみこどもの雨と雪』を見て、そういう意味では私は安心できました。