でおなじみ、絶賛公開中の『SPACE BATTLESHIP ヤマト』は、もちろん『宇宙戦艦ヤマト』を実写映画化した作品です。
ヤマトの目的地は、地球から148,000光年離れた惑星イスカンダル。
『宇宙戦艦ヤマト』の基本的な枠組みは、天竺(インド)にありがたいお経を取りにいく『西遊記』がもとになっているそうですが、ヤマト乗組員の諸君にとっての天竺――「イスカンダル」という名前には、どういう意味があるのでしょう?
「イスカンダル」とは、いわゆるアレクサンドロス3世、わかりやすくいうとアレキサンダー大王のことです。
![]() | ヒストリエ(6) (アフタヌーンKC) (2010/05/21) 岩明 均 商品詳細を見る |
アレクサンドロス3世(アレキサンダー大王)
アレクサンドロス3世(紀元前356年7月? - 紀元前323年6月10日、在位紀元前336年 - 紀元前323年)はアルゲアデス朝のマケドニア王、コリント同盟の盟主、エジプトのファラオを兼ねた人物。
20歳の若さでマケドニア王を継承したあとは「東方遠征」でペルシア、エジプト、インドにも侵攻して大帝国をつくった。いわば逆『西遊記』の人。ヘレニズム文化とセットで教科書でもおなじみ。
(詳細は、Wikipedia「アレクサンドロス3世」でどうぞ)
「アレクサンドロス」の名前は、世界中に広がり、アラビア語・ペルシア語では「イスカンダル」と呼ばれます。
インドにも、この「イスカンダル」の名で伝わったそうで、『ヤマト』は、イスカンダル→インド=天竺という変換で『西遊記』とつなげた、ということになるでしょうか。
ちなみに、インドに伝わった「イスカンダル」は、ヒンドゥー教に入って、「スカンダ」という神様になります。
最高神シヴァの次男にして、軍神インドラに替わって新たな神軍の最高指揮官となるといったあたりに、アレクサンドロスの面影を少し感じたりもできますね。
この「スカンダ」は、仏教に入ると「韋駄天」という神様になります。仏教界の「ぴの」こと、足の速いことの例えに使われることで有名な神様です。
東方遠征をしたアレクサンドロス大王が、ペルシア→インド(ヒンドゥー教)→中国(仏教) と渡ってきて、極東の日本に「韋駄天」として上陸した、と考えると面白いですね。
こうしてみると「アレクサンドロス」という名前を、英雄の名にあやかる人々が伝え、変化しながら世界中に広がり、その版図を広げていったことがよくわかります。
民の守護者アレクサンドロス
そもそも「アレクサンドロス」とは、どういった意味の名前なのでしょうか?
手元にある『世界人名ものがたり』を見ると、こうあります。
![]() | 世界人名ものがたり―名前でみるヨーロッパ文化 (講談社現代新書) (1999/01) 梅田 修 商品詳細を見る |
アレクサンドロス(Alexandros)
Alex-(守護者)と-andros(人民)からなるこの名の原義は「民の守護者」です。
Alex-は、ギリシャ語alexein(守護する)が語源であり、ギリシャ語logos(ロゴス、言葉)やラテン語lex(法)と同じく、印欧祖語*leg-(to speak)に由来する言葉です。ロゴスが、キリスト教では、神の言葉であり、神であり、宇宙の創造者であることをみても、Alex-がその根底において、「支配者」とか「秩序の創造者」を意味することがわかります。
Alex-(守護者)+-andros(人民)=Alexandros(民の守護者)
なんとも、勇敢な戦闘指揮官や偉大なる王にふさわしい名前です。
もちろん、アレクサンドロスという名前は、アレクサンドロス3世(アレクサンダー大王)だけのものではありませんが、この名が世界中で愛されるようになったのは、間違いなくこの偉大なる王のためでしょう。
「アレクサンドロス」のバリエーション(サッカー選手版)
「アレクサンドロス」が、アラビア・ペルシア語で「イスカンダル」に変化していったように、その名は世界各地で変化しつつ愛されています。
この記事では「アレクサンドロス」という名前のバリエーションを、サッカー選手の名前を例に紹介したいと思います。
サッカー選手を例にとるのは、私がワールドサッカーが好きだからということに尽きるのですが、世界中の選手を見ることができるサッカーは、人名的にもバリエーションに飛んでおり、サンプルとしては良い切り口になるのではないかと思います。
また、非常に人気のある人名だからなのでしょうが、サッカーファンならずとも知ってるような有名選手に「アレクサンドロス」が実は多いのですね。
さらにいえば、陣形(フォーメーション)があって、リアルタイムで集団戦闘を行うサッカーは「戦争」のイメージとかなり相性よく重なります。
「皇帝」「将軍」「闘将」といったあだ名からからも分かるとおり、偉大な選手というのは、集団を統率するリーダーに例えられることも多かったりしますので、偉大な選手たちに、戦争に滅法強かった偉大な王の面影を見てみるのも悪くないと思います。
では、世界各地のアレクサンドロスを巡る旅にでかけましょう。
※あくまで、日本語の仮名表記に置き換えたものをベースにしています。
アレッサンドロ(Alessandro)
「アレクサンドロス」は、イタリアでは「アレッサンドロ」に変化します。
アレッサンドロとして、アレクサンドロスの名を受け継ぐ、有名なサッカー選手を紹介しましょう。
アレッサンドロ・デル・ピエロ

イタリア・セリエA、ユヴェントスのシンボル。ポジションはセカンドトップ。
サッカー全く知らない人に「これは攻める人?守る人?」と聞かれる感じで答えると、攻める人で、さらに点もいっぱい取る人です。
奥様の名前は、ロザリー。…だと、アレッサンドロ・デスピサロになるのですが、残念ながらソニアさんというそうです。
プレイ動画でも貼っておくのでスーパープレイを堪能してください。
アレッサンドロ・ネスタ

デル・ピエロが攻めるほうのアレッサンドロなら、こちらは守るほうのアレッサンドロ。
元イタリア代表。ACミラン所属。ポジションはDF。
世界有数のディフェンダー(守護者)ですが、最近はケガが多いのが残念ですね。
アレッサンドロ・コスタクルタ
ネスタより前の世代のACミランを代表するディフェンダー。あだ名はビリー。
こす太くる太、と書くと昭和の漫才コンビみたいでいい感じになります。
芸名は「ゆく年こす太くる太」でいいんじゃないかな。師走にぴったりのベテラン、こす太くる太師匠です。
アレクサンドル
「アレクサンドル」はフランス、ロシア、ルーマニアなどで使われている名前です。
アレクサンドル・モストヴォイ

個人的には「アレクサンダー・モストボイ」という表記の方が親しみがありますが、アレクサンドルの方がロシアでの呼び方に近いことになりますね。
スペインリーグ、セルタのツァーリ(皇帝)。
同じロシア人の選手のカルピンとはセルタでホットラインを組み、「ロシアンコネクション」と呼ばれて活躍しました。ちなみにカルピンは、マ・クベみたいな髪型がステキです。
ロシアでのアレクサンドロスという名前の人気には、ウラジーミル大公アレクサンドル・ネフスキーの影響もあるようです。彼は中世ロシアの英雄として讃えられている人物です。
詳しくは知らないので、詳しくはWikipediaでも参照のこと。
アレクサンドロスとアレクサンドル、ロシアでは2人の英雄にあやかる名前になっているようですね。
アレクサンドル・フレブ

ベラルーシ、ミンスク出身のサッカー選手。プレミアリーグ・バーミンガム・シティ所属。
ベラルーシは、ソビエト連邦より独立した国なので「アレクサンドル」を使っているようですね。
ドイツ・ブンデスリーガのシュトゥットガルトで活躍したあと、イングランド・プレミアリーグのアーセナルに移籍し、活躍しました。
アレクサンドル・ソング
カメルーン・ドゥアラ出身。ポジションはMF。アフリカ人のアレクサンドロスということになりますね。
フレブとは、アーセナルでチームメイトの時期もありましたので、そのときは、2人のアレクサンドルが在籍したことになります。
アレクサンダル(アレクサンデル)
クロアチア、セルビア、マケドニア共和国、ブルガリアなど南スラヴ人に見られる名前だそうです。歩くサンダル。
サッカー選手はいることはいるのですが、ここに並べるぐらいに有名な選手は見つからず。
アレクサンデル・ヴェンツェル
ハンガリー出身のスロバキア人サッカー選手。ポジションはゴールキーパー。チェコスロバキア代表として25試合に出場した。
1944年生で、2010年現在66歳ということで、さすがに存じ上げませんが、ハンガリー人のヴェンツェルだ、と思って。『マヴァール年代記』的に。
![]() | マヴァール年代記(全) (創元推理文庫) (2002/04) 田中 芳樹 商品詳細を見る |
アレハンドロ
スペインではアレハンドロ。
探しましたが、意外とスペインでは見つからず。南米、特にスペインの植民地であったアルゼンチンの選手に多く見つかります。ただ有名選手の場合、ファーストネームでないことが多いのですが、この際それでも紹介します。
ハビエル・アレハンドロ・マスチェラーノ

アルゼンチン出身。駒沢大学。内野手。プレミアリーグのリバプールで活躍し、現在FCバルセロナ。
アルゼンチン代表でも活躍し、南アフリカ大会ではディエゴ・マラドーナ監督にキャプテンに指名されました。
アルバロ・アレハンドロ・レコバ・リベロ
ウルグアイ出身のファンタジスタ。イタリア、インテルなどで活躍しました。
東アジア人のような顔立ちをしていることから、チーノ(el chino = 中国人)の愛称があります。
スペシャルな左足の持ち主でしたが、現在は現役を引退しています。
あと『機動戦士ガンダム00』にも、アレサンドロさん出てましたね。そういえば。
アレクサンダー(アレキサンダー)
英語圏、ドイツ語圏において使用される名前。日本では、アレクサンダー、アレキサンダーはわりと馴染みのある呼び方ですね。ファイナルファンタジーにも、アレキサンダーで登場していました。
ひとり(後述)をのぞいて、そこまで大物はいない感じ。なのであっさり風味。
アレクサンダー・バウムヨハン
ドイツ出身のMF。姓名あわせてかっこいい。さすがドイツ人。
現在シャルケ04所属ですので、日本代表内田篤人のチームメイトということになりますね。
アレクサンダー・ツィックラー
ドイツ出身のフォワード。バイエルンで活躍。というかケガ方面で主に活躍。
アレクサンダー・マニンガー
オーストリア出身のゴールキーパー。あだ名は「ゼット」。口癖は「やりやがったな、こんちくしょう!」
アレシャンドレ
ポルトガル語圏での名前。南米でブラジルだけがポルトガル語圏なので、ブラジルのサッカー選手につけられる名前ということにもなります。
アレシャンドレ・ロドリゲス・ダ・シウヴァ(アレシャンドレ・パト)

ブラジル出身。ACミランに所属のフォワード。長い名前ですが、あだ名の「パト」で呼ばれます。
17歳でクラブワールドカップに出場し、日本でプレイしたのでそれで覚えている人もいるかも知れません。
『西部警察』における舘ひろしに相当し、団長(渡哲也)に「パト!」と奴隷のように働かされるのです(これをパトレイバーと言います)。
ブラジルはアレッサンドロもよく使われているそうで、われわれに身近なブラジル人アレッサンドロといえば彼でしょう。
三都主アレサンドロ
日本代表のアレクサンドロス。ブラジル生まれHIPHOP育ち。サッカー上手いやつはだいたい友達。
純粋な日本人でのアレクサンドロスというと、やはり荒木三太夫(『龍馬におまかせ』)になってしまうのでしょうか。
イスカンダル
冒頭で紹介したとおり、アラビア語・ペルシア語での呼び名。
この名前を持つ選手もいろいろいるみたいなんですが、誰もが知ってる有名選手というのは残念ながらいないようです。チャンスです。今なら、イスカンダルといえば彼、と呼ばれることも可能な狙い目物件です。
アレックス
「アレックス」は、「アレクサンドロス」に由来する名前の短縮型なので、ここまでに登場した選手たちの多くの愛称でもあるのですが、サッカー界でアレックスといえば、なんといってもこの方です。
サー・アレックス・ファーガソン

本名アレクサンダー・チャップマン・ファーガソン。
スコットランド出身で、マンチェスター・ユナイテッドの監督。
ナイトに叙勲されたことにより「サー」をつけて呼ばれ、愛称は「ファギー」。あだ名は「ヘアードライヤー」(気が短く、真っ赤に激怒するため)。
20年以上、マンチェスター・ユナイテッドの監督をつとめており、まさに「ディビット・ベッカムは、わしが育てた」の人。
強烈な父性をもつサッカー界の名物監督。
あとは、プレミアリーグ・チェルシーに、アレックス(ブラジル出身。DF)がいます。
ガンダムファンには、OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場する「ガンダムNT-1」の愛称ガンダム・アレックスが、なじみ深いでしょうか。
これをガンダム・アレクサンドロスと考えると、いろいろ他のバリエーションが考えれそう。ガンダム・パルメニオンとかガンダム・プトレマイオスとか。…プトレマイオス?
ガンダムでプトレマイオスって、どこかで聞いたな、と思って検索したら、『機動戦士ガンダム00』に出てくる味方の旗艦でした。
個人的には「アレックス」といえば、セガが誇る人気マスコットキャラクター「アレックスキッド」です。
一般的な略称はアレク。フルネームは「アレックス・キッド・オサール」で、これは「オサール家の王子」を意味している。アリエス星という惑星に住んでおり、マウンテン山で「ブロッ拳」という奥義の鍛錬に励んでいた。好きなものはおにぎり。(Wikipedia「アレックスキッド」より)
おもしろプロフィールなので、もう何もいじりようがない。
アレキサンドリア(アレクサンドリア)
この名は、都市の名前としての方が有名ですね。
王の名を冠されたこの都市は、世界各地につくられたそうですが、もっとも有名なのはエジプトのアレクサンドリアでしょう。
アレクサンドリア図書館といえば、『Civilization(シヴィライゼーション)』プレイヤーにはその恩恵はおなじみですし、マスカット・オブ・アレキサンドリアといえば、みんな大好きぶどうの品種、愛してマスカットになります。
ガンダムファンは『機動戦士Zガンダム』に出てきた、宇宙戦艦を連想するのではないでしょうか。
ティターンズの足利義満こと、ジャマイカン少佐がダニンガンしてた戦艦です。
人名にも使われているようですが、有名選手はいない模様。
スコットランド出身のスコット・カスバート選手は、アレキサンドリア出身みたいです。彼はセルティックに所属していたこともあって、中村俊輔とも同時期に所属してたみたい。
アレキサンドリア・ミート

超人界一の知将こと、閉門クラッシャーこと、アレキサンドリア・ミートです。
はちゃめちゃいそがしスーパーヒーローをお目付け役として支え続けます。
有名なサッカー選手見つからなかったので、ミート兄さんにオチ担当をお願いしました。
今、Wikipedia見たら、家系図が載ってたんだけど、アレキサンドリアは姓なんだね。ミートが名前で。
サッカー選手じゃない上に、名前でもないや。王子!王子ー!(松島みのり声で)
まとめ
というわけで、「アレクサンドロス」の系譜と題して、サッカー選手を例に世界各地での名前の変化を見てみました。いかがだったでしょうか。
デルピエロや三都主アレサンドロあたりは、サッカーに興味が無い人でも知ってるんじゃないでしょうか。
一応、サッカー知らない人でも楽しめるように工夫(悪ノリともいう)してみたつもりです。
サッカーファンの方には開き直るその態度が気に入らないかも知れませんが、大目に見ていただければ幸いです。
また「この有名選手がいない!」というのがあれば教えていただければ善処したいと思います。
今回はサッカー選手ということで、省略しましたが「アレクサンドラ」など、女性名でも広く使われているので、いかに人気のある名前かということがわかります。ガンダムとも結構関わりがあったりもして。
英雄の名前にあやかって、自分の子どもに名付けるという親心が、ここに紹介したように、サッカー界だけでも多くのすばらしい「アレクサンドロス」を今も生み続けているわけです。
サッカー界にすばらしい「アレクサンドロス」が登場したら、ここに付け加えていきたいですね。
現代の日本ですと、歴史上の英雄というよりも、マンガやアニメの人気キャラクターの方が影響力が強いんでしょうね。それは後世でなんと分析されるのでしょうか。さて。
アラゴネス監督の次回作にご期待下さい!
決勝の前に(感想を書いてない)準決勝からスペインの戦いを振り返ってみましょう。
準決勝
■ロシア 0-3 スペイン
終わってみればスペインの圧勝でした。
試合から日にちが立っているので、記憶が薄れかけているのですが、その中でもいまだ印象に残っていることを。
・イタリア戦で抑え気味だったセルヒオ・ラモスも積極的に上がる。やはり上がってこそラモス。
・セナすばらしい。イタリア戦も(この後の決勝も)すばらしかった。開催前「アルベルダいるんじゃない?」と言ってごめん。めんごめんご。
・ビジャがケガなんて!息子は!息子は決勝には出れるんですか先生!(出れませんでした)
・代わりにセスクが入って「クアトロ・フゴーネス(4人の創造者)」の4-1-4-1へ移行。
・先取点取った後のスペインは無敵だな。パスワークの高さが最大限に発揮される。
・1-0でリードの展開で、早々と3枚のカードを全て切るアラゴネス。ここは後述しよう。
・セスクのダイレクト浮きスルーからグイサが追加点。采配的中。グイサはいい顔をしてるなあ。
・最後にイニエスタからシルバがとどめ。シュートの意識が強かったのに入ってなかったシルバなのでこれはうれしい。
前半はロシアも何とか耐えましたが、先取点を取られて全てが終わった感じですね。
やっぱりチーム地力として、先制されて2-1に逆転する力はないのは確か。オランダ戦のように先取点を取ることこそが勝利の絶対条件だったように思います。
スペインはアラゴネスの交代策のみ語りましょう。
34分 ビジャOUT→セスクIN
69分 シャビOUT→シャビ・アロンソIN
68分 トーレスOUT→グイサIN
セスク投入はビジャのケガのため当然の処置。問題は1-0で迎えた69分に2枚のカードを切ったところです。
1トップで疲労したトーレスを代えるのは分かるのですが、シャビも代えて2つの交代枠を全て使い切るとは。
残り20分あるので同点に追いつかれたら延長→PK戦も考えられます。延長にフレッシュな選手を投入できないし、GKにアクシデントがあっても対処のしようがない。
負けてる側ならなりふりかまわぬ交代策もやむなしですが、リードしてる方が3枚目の「保険」を捨てるのはあまり無いことです。
この交代はね、もう論理的に考えても説明がつけられない。論理的に説明がつかないことをやって成功させた時、それを「マジック」というんじゃないかな。
「マジック」といえば、ヒディングの代名詞だけど、ヒディングのストーリー(と言うのがふさわしい)は論理的に納得できることが多い。
でもアラゴネスのこの交代は分からない。少なくとも私には分からない。
結果的に成功したので、その理由は後付けで色々つけられるけど、あからさまにリスクがあったギャンブルだった。勝負勘が働いたとしか思えない。
しかしリスクを背負ったギャンブルが成功するのを見るのは何とも快感だ。
世界はそれを「マジック」と呼ぶんだぜ。(サンボマスター)
決勝
■ドイツ0-1スペイン
そして決勝。「勝ったことない無敵艦隊」の汚名を返上しましたね。
・ビジャがいないので、スペインは「クアトロ・フゴーネス(4人の創造者)」の4-1-4-1。
・セルヒオ・ラモスはこの試合もすばらしい運動量。やはり高い位置にいないと面白くない。
・セナも同じくすばらしい。そりゃアランとプロストも謝るわ。ほんとごめんなさい。
・トーレスは速いな。元々ドイツのセンターバックコンビはスピードに難があるので、試合を通じて、てんてこまいマイマインド。
・得点シーンはそのセンターバックではなくラームも振り切って。すてき。抱いて!生んでやる!生みまくってやる!あなたを殺して私も死ぬ!
・この日もアラゴネスは、リードしてるのに、シャビとシルバ下げて、トーレス下げてグイサ投入。3つの交代枠を使い切る。分からん。分かった。この爺さんこういう人なんだ。
・投入したシャビ・アロンソ、カソルラ、グイサは効果的に効いてました。シャビ・アロンソは途中交代ばかりだけど全て良かった。
・80分すぎ、カソルラのすばらしいクロスからグイサはヘッドで折り返しを選択。しかしセナは惜しくも間に合わない。
・グイサは自分で決めれたかも知れないけど、ここでセナが決めたら、影のMVPが最後を締めるいい展開になったろう。グイサあんたええ人や。
・それにしてもスペインのディフェンスがこんなにゆるくないのは初めて見たような。プジョルのアンドレ(ザ・ジャイアント)ぶりも頼もしい。後半になって汗だくになるとアンドレカンドレ感が増すよね
ということでスペインの優勝です。44年ぶりとのこと。
アラゴネス爺はこのまま死ぬんじゃないでしょうか。それほど神がかってました。
優勝の瞬間。ベンチから飛び出す選手達。しかしなぜかアラゴネス監督は腕組みして座ったまま動かない。横にいるコーチも感極まって監督と握手しようとするが、なぜか腕組みのまま手を差し出さないアラゴネス。
「優勝ですよ監督!交代枠を使い切った時はどうなるかと思いましたが、やりましたね監督!………監督?…監督?…か、か、監督ー!」(バリバリバリバリ、バリバリロケンロール)
一方のドイツは最後まで何かやってくるような国ですが、この試合に限っては何かが起きる予感が全くしませんでした。スペインは最後まで前線からのプレスも効いて、苦し紛れのパワープレイすらさせませんでしたね。
シュバインシュタイガーも決勝ではダメでしたね。
必殺のシュバインシュタイガーショットも不発。
「喰らえスペイン、これが俺のネオシュバインシュタイガーショットだーっ!」
「あーっと、キーパーカシージャス君、軽々とワンハンドキャーッチ!」
「な、なにィーッ!」
あれですよ。きっとユニフォームの袖をまくってなかったからダメだったんですよ。
守備的なリスクはあっても何かやってくれるかも知れない(そしてトルコ戦で実際やってくれた)ラームを早々と下げてしまったレーブ監督の采配は、そういう意味ではアラゴネスと正反対でした。
でもアラゴネス爺が名将でレーブ監督がそうじゃない、とか単純にそういう問題でもないよね多分。でも結果を出したのはアラゴネス。結果論なんだよ。結果論は正義で結果イズパワーなんだもん。爺はやることなすことうまくいって結果出したんだから仕方ないよね。
スペインの何がいいって、2010年のワールドカップもこのままいけることですよ。
「クアトロ・フゴーネス」を中心に、トーレス、ビジャ、セルヒオ・ラモス、カシージャス。みんなまだまだ若い。
ユーロで終わりじゃない。夢はまだまだ続く。

全ての国家 全ての選手 全ての試合結果を消し ───そして私も消えよう。
皆様いかがお過ごしですか?
宇宙の法則が乱れる!(挨拶)
■ユーロ2008準々決勝
ポルトガル 2-3 ドイツ
クロアチア 1-1 トルコ (PK戦でトルコ勝利)
オランダ 1-3 ロシア
ユーロ2008準々決勝は驚くべきことに、ここまで全てグループ2位チームが勝利。
そして全て私が勝ってほしかった方が敗れ去っています。
どどど、どういうこと?ねえ?どういうことなの?私何か悪いことした?
(宇宙の法則の乱れは心の乱れ。動揺しています。)
スペイン vs イタリア
この上、残る1試合でスペインが負けてしまったら、私のユーロは完全に終わります。
全ての国家 全ての選手 全ての試合結果を消し そして私も消えるよ!
↑これFF5のネオエクスデスのセリフですが、他の存在の有無に関わらず自分が消えたらそれでしまいなのに、道連れで全部消し去ってしまうとこにエクスデス様のやけっぷりが出てていいですね(でも今の私ならそのお心十分お察しできますよ)。
■ポルトガル 2-3 ドイツ
放送無かったので見てませんが、ハイライト見る限りドイツの1点目はすばらしかったですね。あんたら南葛黄金コンビか。
ポルトガルは優勝できるとは思ってませんでしたが、もう少し楽しませて欲しかった。
クリロナもリーグ、CLのような活躍はさすがにできませんでしたね。でもバロンドールあげます。
■クロアチア 1-1 トルコ (PK戦でトルコ勝利)
トルコは完全に今大会でのラスト5秒の逆転ファイターキャラを確立しましたね。これで3試合連続の逆転勝利です。
クロアチアは本当に残念でした。クラスニッチもがんばってました。彼にはウィガン移籍の噂があるそうですが、ウィガンならCL出れるブレーメンでいいのに。
■オランダ 1-3 ロシア
予選リーグでのオランダを絶賛してきたわけですが、この試合に限ってはスコア通りです。 ロシアの方がグッドチームでした。完全に負け。
ノックアウト方式の決勝トーナメントということもあって、オランダは予選と違いかなり慎重にゲームに入りました。
これ自体は妥当なのですが、この妥当な選択が結果的には悪いほうへ働いた感じです。
予選のオランダは最初からトップギアで先制点を奪い、リードされて前がかりで攻めに来る相手に対しさらにカウンターで2点目、3点目を狙うという、サッカーにおける先制点をとったチームの優位性をこれ以上ないほど生かしていました。
慎重にゲームに入ろうが先制点が奪えれば良かったんでしょうが、サイド攻撃が全く機能しない上、あろうことか後半に先制点を奪われました。
こうなるとこれまで自分達が利用していた先制点の優位性と戦うことになります。が、ギアがトップに上がらない。
交代枠もペルシーはいいとして、ブラルーズ→ヘイティンガは恐らく想定外。その後のエンゲラール→アフェライは驚いた。ロッベンはケガ?
早めに3枚切ったものの事態は好転せず、延長ではオランダは全然動けてませんでした。
結局、これまでのオランダらしさを見せることは出来ず、逆に相手側ロシアに自分達がやってきたことをそのまま返されました。
そのロシアは勝利に値するすばらしいチームでした。
フィニッシュワークとディフェンスラインには人材的な不足感はありましたが、組織としては本当にすばらしい。
鬼のようなプレスとフリーランニングの質と量。ペナルティエリア内に6人飛び込むような飛び出し。
エースのアルシャビンは本当にいい選手ですね。男前だし。エンゲラールからボールを奪ってのカウンターからのシュート、2点目の絶妙なクロスによるアシスト、止めを刺すスローインからの3点目のゴールと獅子奮迅。
延長で1点とったあとのロシアは自信に満ち溢れてました。あそこで完全に自分達が上だと感じたんじゃないですかね。もう1点取ってとどめ刺す気まんまん日曜日でした。
(つまりリードした1点を守るより、もう1点取ったほうが手っ取り早いと思えるほどのパワーバランスだった)
あとはロシアの監督ヒディングに触れないわけにはいかないでしょうね。
ロシアの監督に就任した際は正直「なんでヒディングほどの人が?物好きな」と思いました。ごめんなさい。謝ります。ここまですばらしいチームを作り上げるとは。
ロシアの延長で2点獲るような運動量と攻撃的なメンタルはヒディングの影響が大きいんだろうと思います。
ヒディングのプランに「0対0の状況が続いたとき、あせるのはうちじゃなくてオランダの仕事だ。そしてその時がうちのチャンスだ」という基本線があった気がします。
そうだとすると慎重にゲームに入ったオランダはヒディングの思う壺だったのかな。結果論としては格上として序盤から押せ押せでいけば良かったような気がするね。今までのオランダらしく。
オランダの英雄クライフ曰く「勝つときは多少汚くても良いが、負けるときは美しく。」ですがオランダが負けるときは常にオランダらしくないので、そうなりようが無い気がしますね。
それにしてもヒディングを監督に自国開催のワールドカップを戦えた韓国がうらやましい。
W杯4位という結果がうらやましいのではなく、国としてのサッカーの理想形がヒディングによって作られたことが心底うらやましい。
韓国の理想は攻撃的なサッカーで最高の結果を残した日韓W杯のサッカーで、それは国民全体のコンセンサスになっているはず。
ヒディングの後の代表監督は国民が求める理想のサッカーと戦わなければならない。国民の望まないサッカーをする監督には国民がノーと言うだろう。
それは1回のW杯のものだけでなく、今後何十年追い求めることが出来る貴重な財産だ。
日本にはサッカー協会にも国民全体にも絶望するほどそれがない。
あとは無敵艦隊スペインに希望を託します。
マリオのスターぐらい無敵時間が短い無敵艦隊(予選しかもたない)なので心配しすぎて、胸がはりさけブラが破れ恥ずかし乙女なのです。
サッカー選手をそれぞれ学生として、学生服とブレザー、どちらのイメージなのか?どっちを着るのが似合うか?
ワールドサッカーが好きな理由はサッカーの試合そのものだけでなく、全世界を対象とした壮大な"キャラクターもの"だからでもあります。
三国志みたいなものです。しかも世界中を舞台にした、毎シーズン武将が増えていく三国志。面白くないわけがない。
試合そのものを楽しむのは当然として、選手=キャラクターも面白く楽しむのが私の好みなのですが、実は男性で同じように楽しめる人が身近に少ないのです。
割と男性はストイックにスポーツとしてのサッカーを求道している人が多い気がします。
その点女性のサッカーファンは、キャラクターものとしての楽しみ方を心得ている方が多いような気がしますね(アイドルやジャンプマンガ等のように)。
幸い1名、サッカー好きかつこういう遊びも好きな友人がいるので、あれこれサッカー選手をネタにしたバカ話をいつも考えているわけですが、以前彼と考えたのがこれです。
【学ラン or ブレザー】サッカー選手 学ランとブレザーどっちが似合うか?
冒頭の通りサッカー選手をそれぞれ学生として、学生服とブレザー、どちらのイメージなのか?どっちを着るのが似合うか? を想像する遊びです。
これが大変深く(思慮は絶望的なほど浅いが)、面白かったので紹介しましょう。
皆さんも知っているサッカー選手がいたら「学ラン or ブレザー」を考えてみてください。
まず初めは分かりやすサンプルとして、ブレザー、学ランそれぞれを代表する選手をご紹介します。
【ブレザー代表】
フェルナンド・トーレス

スペインのエース。チェック柄のズボンが似合いそうです。学園の王子なんでしょう。
【学ラン代表】
アラン・スミス(短ラン)

ジョー・コール(長ラン)

このネタの出発点は彼ら2人から。アラン・スミスは学ラン下に真っ赤なTシャツ、チェーンじゃらじゃら。ジョー・コールは竹刀とゲタのオプションを希望します。特にスミスは実際もケンカっぱやくて特攻隊長の素質十分。
これだけで「あー、そういうことね」と面白さが分かっていただける方は先へお進みください。
それでは主要国の学ランorブレザー状況を見てみましょう。
<イングランド>
【学ラン組】
★スティーヴン・ジェラード
・ウェイン・ルーニー(短ラン)
・アラン・スミス(短ラン)
・ジョー・コール(長ラン)
・ポール・ロビンソン
・ピーター・クラウチ
【ブレザー組】
★フランク・ランパード
・ジョン・テリー
・デビッド・ベッカム
・ポール・スコールズ
・ギャリー・ネビル
・オーウェン・ハーグリーヴス
・ギャレス・バリー
ここは何と言っても、労働者階級のリバプール工業高校と、家柄のよろしい私立チェルシー学園のコントラストでしょう。
学ラン組のヘッドは当然ジェラード。その下にルーニー、スミス、ジョー・コールの特攻隊長がつく。ロビンソンは捕まってボロボロにされる役でしょうか(でも屈しない)。
「世界一キモかわいいストライカー」「3人目のアンガールズ」ことクラウチは、ルーニーに今週のジャンプとコーラを買いに行かされていると思います。
一方、ブレザー組の総代は、サッカー界のサラブレッド、ランパード。副長はテリー。ベッカム、スコールズ等ユナイテッド組はすでに引退した3年生という感じ。
<イタリア>
【学ラン組】
★トッティ
・デ・ロッシ
・アクィラーニ
【ブレザー組】
★デルピエロ
・ピルロ
・インザーギ(両方)
・ジラルディーノ
イタリアも分かりやすく、北のミラノトリノ学園と、南のローマ帝拳高校の対立構造です。
学ラン組は、ローマ、ラツィオ中心。旗頭はもちろんトッティ。その舎弟に、サッカー界の勝嗣、米示ことデ・ロッシ、アクィラーニがつく。
ブレザー組は、ユーべ、ミラン中心。トップはやはりデルピエロでしょうか(かつてはマルディーニだったでしょう)。
マテラッツィはどっちなんでしょうねえ。迷いますが恐らくすでに事件を起こして退学になっていると思います。
基本的にローマのろくでなし共がケンカを売るが、ミラノに相手にされなくてBLUESという展開。
ここに入れてないメンバーのうち、カンナバーロは基本、柔道着のまま学校にいればいいと思います。ナポリたん(ナポリっ子の意)的には学ランなんでしょうかね。
ガットゥーゾが本当に似合うのはプレートアーマーなので、十字軍に従軍すれば良いと思います。(カブトを脇に抱えて槍を天にかざす)
ルカ・トニは結婚詐欺師の伊達男なので、白スーツ、帽子、バラの花束を標準装備でいいんじゃないでしょうか。あくまで詐欺師としての二枚目です。下まつげパッチリ系の。
カモラネージは「生活に疲れきった主婦」が一番似合うので、むしろ子供を学校へ送り出す側です。その後エプロンして布団たたきで布団にストレスをぶつけています。
<スペイン>
【学ラン組】
★プジョル
・シャビ
・イニエスタ
・ビジャ
・シルバ
・セスク
・ホアキン
・カシージャス
【ブレザー組】
★グティ
・フェルナンド・トーレス
・セルヒオ・ラモス
・シャビ・アロンソ
・ヘスス・ナバス
スペインは、レアル巨人高校=ブレザーと、バルサ阪神高校=学ラン、ですかね。あくまで基本線ね。例外的にカシージャスだけ学ランのような気がします。
学ラン組リーダーは、チリチリディフェンダーズのリーダーも務めるプジョルでしょうか。
ブレザー組リーダーは、トーレスはあくまで王子ポジションなので、年季からいっても3年のグティ先輩でしょうか。
バレロンは白衣が一番似合うと思いますので、徹夜明けの研究室でぼさぼさ頭のままビーカーコーヒーを飲む研究員が良いです。
ラウールをどうしようか実は決めかねています。基本線で行くならレアルでブレザーなんですが。何か学生服以外のぴったりがある気がして。
あ、警官というのはどうでしょう。自転車乗ってる日本の警官。迷子の子供を保護するラウール。親切に道を教えるラウール。お年寄りをおんぶするラウール。
(ちなみに我々の間ではすでにドイツのメルテザッカーが、警官というか駐在さんキャラに設定されております)
<その他>
【学ラン組】
・バラック
・クローゼ
・リベリー
・アンリ
・トレゼゲ
・ファン・デル・ファールト
・スナイデル
・ダービッツ
・ロシツキー
【ブレザー組】
・イブラヒモビッチ
・リュングベリ
・フリンクス
・テュラム
・メクセス
・ヨルゲンセン
バラックはゲルマン高校のヘッドでしょうね。
クローゼは、どノーマルの無改造学ランを着ています。胸ポケットにクシと生徒手帳。
オランダ勢は私の中ではなぜか学ランの印象なんですよね。なぜでしょう。ダービッツは保護メガネ着用で学ランです。
すみません。アンリの学ランは完全に「どっちが面白いか」で決めてしまいました。
ロシツキーは迷いましたが、学ランかなあ。私立の青学ランでリスを常に連れているピアノ少年というのはどうでしょう(フィールドのモーツァルトだけに)。
イブラ様は着崩したブレザー組のイメージがします。ネクタイ無しの。ブレザー学園の範囲内の不良といいますか。 リュングベリは昔の赤髪のイメージで。
フランスは攻撃陣が学ラン、守備陣がブレザーかな?テュラムはメガネ着用。かなり頭がよろしい模範生徒だと思います。
クリスティアーノ・ロナウドがいませんが、彼は当然ハイスクールなど行かず少年ギャング、ジェット団のリーダーです。
(しいて決めるなら、ブレザーより学ラン+スクーターの方がやんちゃさが表現できるのではないでしょうか)
↓クリロナ様のご活躍は「ウエストサイドハーフ物語」をご覧ください。
http://highlandview.blog17.fc2.com/blog-entry-46.html
とりあえずヨーロッパ編は以上です。
純粋にファッション的な似合う似合わない、面白い面白くないが基本で良いのですが、イタリア、スペインのように対立構造に当てはめてみるとなかなか興味深いことになります。
その上で、国内での学校同士の抗争(クラブ間)→国外の学校との抗争が勃発→国内の学校が連合を組む(つまり代表チーム)という展開が燃えるかと思います。
あくまで私的な意見なので「いや彼は絶対学ランでしょ」「なんでブレザーが似合う彼を忘れてるの?」というのもあるかと思いますので、ご意見・ご感想などありましたらよろしくお願いします。
最終的には「徹底討論 学ラン or ブレザー 白黒ハッキリデッドオアアライブ6時間スペシャル」が放送出来ればいいんじゃないでしょうか。国民全員に是非を問う感じで。
今回ヨーロッパ編ですが、南米その他編はまたやる予定です。監督を中心とした先生編も面白そうですね。担当科目とか決めて。
お楽しみに。(しなくても俺の楽しみなので勝手にやりますけども)
グループC(死)の2試合連続放送。イタリアvsルーマニア、オランダvsフランス。
イタリア 1-1 ルーマニア (uefa.com)
イタリアは同点で終われて御の字の試合。
なんせブッフォンが、ルーマニアの踊るマハラジャことムトゥのPK止めた上での引き分けですからね。
ザンブロッタのミスからムトゥに先制されて、パヌっち(というと、小学生の時のあだなみたいでいいですね)のゴールで同点。
その後、何とか流れを変えようと、御坊茶魔風にいうと「この流れをどげんかせんといかんとぶわぁい!」と交代策取るものの、あまり効果なし。
うーん。やっぱり今のイタリア代表はかなり見劣りするなあ。勝ち点1で迎えるはフランスとの最終戦。
オランダ 4-1 フランス (uefa.com)
えれえ!ファン・バステンえれえ!
オランダはメンバー変更なしの4-2-3-1。
後半開始時に、あまりにひどい出来だったDHエンゲラールをさっと見切ったのも偉いが、代わりに入れたのがWGロッベンなのが偉い。
ロッベンは左サイドへ。中盤はスナイデルとファンデルファールトのCHに、アンカーのデ・ヨングの3センターという感じか?
1点リードしているオランダだが、DHに変えてウイングを入れて、攻め勝ちを狙ってきた。オランダ的メンタリティでは当たり前のことをちゃんとやってきた。ファンバステン見直したよ(ワールドカップの時、最後ひどかったからね)。
後半さらに右カイトOUTで、ファン・ペルシーIN。これでオランダの"両翼"が揃ったと思ったら、ファン見捨てるBOYことニステルローイのルーレットパスから、早速ロッベンのクロスからロビンスペシャル。ファン・ペルシーのゴールで2-0。ファンを見捨てなかったね。
突破口の見えないフランスだったが、サニョルのクロスを走りこんだアンリが軌道をわずかに変えるだけのアンリらしいおしゃれタッチでゴール。2-1とした。
反撃の狼煙?いやいや圧巻はこの直後。
アンリのゴールから1分後、ロッベンのゴール炸裂。3-1とすぐさま2点差に戻す。アンリのゴールを1分もたたずに無に!ピッチに座り込むアンリ。
もうこの場面はあまりにあっけなさすぎて、おかしくておかしくてもう笑うしかなかったよ!ゲラゲラ笑ったよ!カプカプ笑ったよ!(クラムボン)
極めつけは終了間際のスナイデルのミドル。もう、やりたい放題入れ放題、水谷豊熱中時代ですよ。嵐を巻き起こしてたよ。
後半エンゲラール下げてロッベン入れた、ファンバステンは素直にえらいよ。リードしてる方が先に、しかも異なるポジションの選手を入れ替えてゲームを活性化させたというのがね。
オランダはこれで1位通過決定。今のところはずれ試合全くなし!すばらしい。夢のような独占女の90分。ザ・マジックアワーでした。
決勝トーナメントでオランダ見る機会があればぜひ見てみるのをオススメします。
勝ち点1同士のイタリアvsフランスの第3戦は死闘になるでしょうが、対オランダ戦を見る限り、正直どっちゃでもよくなってきました。。
結婚詐欺師ルカ・トニが勝つか、自動車泥棒リベリが勝つかだけのこと(全て偏見と面白がりに基づいたイメージ)。これはもうスピード社の水着を着た方が勝つね(予言)。
いっそ、2つが共倒れしてルーマニアがモンテビデオしてもかまわない。
……モンテビデオ?