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久しぶりの更新が、こんな形ですみません。
色々ありまして公開できるような記事を準備できていないのですが、ひとまず前々からやりたかったデザインリニューアルに取り掛かりました。
といっても、もちろん公開されているテンプレートに手を加える程度のことですが。
とりあえず暫定的に公開しましたが、細かいところはこれからいじるので、あちこち変わるはずです。
そのついでに、過去記事をチェックして、誤字やデッドリンクの修正をしたり、追記などをしておこうと思います。
更新数が少ないブログではアクセスの多い過去記事こそが財産なので、メンテナンスはしておきたいのです。
初めてこのブログを訪れた方は、こちらから面白そうな記事がないか探してみてください。
【目次】富野由悠季ロボットアニメ 記事一覧
ブックマーカーの方々が評価してくださった記事の方を参考にして頂くのもよいでしょう。
HIGHLAND VIEW【ハイランドビュー】 の人気エントリー一覧(はてなブックマーク)
リニューアルがひと段落したら、改めて新しい記事をお見せできるようにしますね。
(完全に、勉強始める前に部屋の掃除を始めてしまうタイプ)
そ、それでは、次の機会まで皆さま、ごきげんよう。
「映像の原則」を知って興味を持ってくださった方や、「改訂版」発売を知った方、『逆襲のシャア』を見直したいという方などを多くお見かけしたので、私としては目的を完全に達成できましたと思います。
ただ、ああいう記事は非常に労力がかかりますので毎度では身が持ちません。通常営業にもどります。
今回は、Twitterのまとめ直し記事です。これもかなり手を入れて記事に仕立て直しているのですが、ゼロからに比べればかなり省力化されてはいます。タイトルどおり内容は雑多ですけどね。
それではどうぞ。
すべての歴史はゾンビゲームになるかもしれないオブ・ザ・デッド
『龍が如く OF THE END』が発表されたときに悟ったことは、この世の全てはゾンビゲームの題材になるということ。
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それで最初に思いついたのは、これ。
アメリカ南北戦争の戦没者たちがゾンビとなってよみがえる
『ナイトメア・イン・ゲティスバーグ OF THE DEAD, BY THE DEAD, FOR THE DEAD』
死者の、死者による、死者のためのパーティ。
死者の数に困らないから、歴史物が相性良さそうだな…と他に思いついたのは、こんなところ。
よみがえった赤穂四十七士を、吉良(killer)の末裔が「赤穂の塩」とショットガンで滅していく
『仮名手本忠臣蔵 オブ・ザ・デッド』
ゾンビ四十七士が討ち入りしてくるところを、迎え撃つ防御戦。
項羽と二十八騎の精鋭がゾンビとしてよみがえる
『死面楚歌 虞や虞や汝を如何せんオブ・ザ・デッド』
敵は少数だが恐ろしく強力な騎馬(黒の乗り手)。楚歌を聞かせることで敵の動きが鈍るのをどう活用するかがカギというベリーメサイアのエビルズスレイヤーゲーム。
まあ、その後Twitterで日本語ハッシュタグというのが導入され、「#語尾にオブザデッドを付けるとゾンビ映画になる」というタグが大喜利的に使われたことで、オブ・ザ・デッドネタ自体が死んでしまいましたけどね。
(すでに死んでるネタなので、このパートのタイトルにオブ・ザ・デッドをつけておきました)
すべての大人はゾンビゲームで死ぬべきかも知れない
ゾンビといえば、もうすでに何年か前の話になってしまいましたが、PS3やXboxで今のゲームをやっている若い世代の人に、いろいろ話を聞いたことがありました。
プレイしているゲームを聞くとゾンビのゲームばかりだったことが判明。
そんなにゾンビが好きなの?
「いや、そういうわけではないんですが、海外のゲームが好きなので、面白そうなものをプレイしようとするとゾンビものも多くなってしまうんですよ」
なるほどね。ゾンビのゲームもいろんなタイプがあるみたいだけど、ゾンビを大量虐殺(もう死んでる)するのではなく、みんなで逃げ惑うゾンビゲームとかないの?
「うーん、僕がプレイした中では『LEFT 4 DEAD』がそれに近いですかね」
『LEFT 4 DEAD』というのは、マルチプレイで協力しながら、ゾンビ街より脱出するというゲームらしい。
プレイ動画を紹介してもらい見てみると、確かにそんな感じだった。面白そう。
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こういうのもいいけど、いかにもアメリカのファミリーが子供守りながら脱出をめざすみたいなゲームはないかな?セプテントリオン的というか…。
「…セプテントリオン?」
世代差で伝わらなかった部分もあったが、なんとなく自分がやってみたいゲームが見えてきた。
例えるなら「パパとママと子供が3人と犬1匹のアメリカの典型的な古きよき家族が、ゾンビとなった街から脱出するゲーム」
まあ、沈没する豪華客船(ポセイドン・アドベンチャー)でも、火災の高層ビル(タワーリングインフェルノ)でもいいのだけど。
「…それだと全然ゾンビ関係ないじゃないですか」
うん。関係ないね。要は危機的状況とそこからの脱出が必要なので、題材は何でもいいんだよ。
ゲームの主人公は一家の頼れるパパ。プレーヤーはパパとなって、家族を守りながら誘導して、ゾンビ街を脱出しなければならない。
そしてゲームの勝利条件を【子供が生存して脱出すること】に設定する。
パパ(プレイヤー)の生存じゃない。
「え?それって、つまり…」
パパは死ぬかもね。こういう映画だとそういうことも多いから。
でも、パパは別に死んでもいいんだよ。子供さえ守れたらゲームの勝利条件は達成できる。
「それはそうですけど、パパ…プレーヤーキャラがゲームの途中で死んだらどうするんですか?」
そのときは、プレーヤーキャラはママに交代する。パパの次の大人はママだから。つまり、年齢が高い順に“大人”役をやるんだよ。
パパは死んでしまったが、ママがプレーヤーキャラにスライドすることで、保護対象は1人減って、一応負担も少し減るだろう。
ママは、パパが死んで泣きじゃくる子供に『今は泣いちゃだめ!パパのためにも走るのよ。いい子だから、さあ!』と、家族のリーダーを引き継いで、子供たちを守る。
「…ママが死んだら、どうするんですか」
3人の子供たちの中で、一番年齢の高い長男(長女)かな。年齢設定は、大学生か高校生あたりにしておくべきか。
プレーヤーキャラが、両親に幼い弟妹たちを託されるお兄ちゃん(お姉ちゃん)の役に代わる。
「…でも、そのお兄ちゃんが死んだら?残されるのは幼い弟妹だけなんですよね?」
その場合、プレイヤーキャラは一家の愛犬に代わる。
「愛犬?犬ですか?」
犬だけど、ちゃんとご主人の家族を守るという意識のある成年の犬。立派な大人だ。このゲームは大人であれば子供を守らなければならない。例え犬であってもだ。
もちろん、言葉はしゃべれないから、服をひっぱたり、ほえたりして誘導することになる。
その代わり、人間には使えない能力が使えるだろう。鋭敏な嗅覚、するどいキバ、機敏な動きとダッシュ力。
保護と誘導が得意な牧羊犬にするといいかもね。『名犬ジョリィ』とか知ってる?ピンチがいっぱい、あったら、あったら、ジョリィとボクとで半分こするんだよ。
「知りませんよ。それより、犬が死んだらどうするんですか」
…さすがにそれはゲームオーバーかな。幼い子供に大人役をさせるわけにもいかないし、子供が襲われたり、死んでいくところを見てるわけにもいかないし。
逆に言えば、子供の生存こそが問題であって、大人の死亡数は全く問題とされない。
むしろ、子供たちのために死んだ大人こそが賞賛されるゲームだよ。よかったね。未来への希望あふれる子供たちのために死んでいくことができて。大人として至上の喜びだよね!
「いやなゲームですね」
多分、普通の難易度がこの“家族”パターンじゃないかな。
難易度が易しくなる方は、大人の人数が増える。
つまり、医者のジョージおじさんとか、街の警察官や消防士など、役に立つ大人のひとが増える。ただ、そういうスキルを持っているからこそ、矢面に立って先に死んでいくんだろうけど。
でも、マリオの残機と同じようなものだから、死ぬべき大人が増えることで展開は楽になるはず。
難易度が上がる方はもちろんその逆で、足手まといの人数が増える。
例えば、赤ちゃんが増えるとか。自分で動けないから誰かが運ぶ必要があるし、静かにしてやりすごす場面で急に泣き出すかも知れない。
あとは扱いがちょっとデリケートだけど、両足をケガした車イスの子供とか。車輪で通行可能なルートを通らなければならなくなる。
または、大人役をやらない大人、たとえば、酒飲んで文句いうだけで何にもしない呑んだくれのおっさんが足手まといとして加わるとか。呑んだくれにもプレーヤーキャラの順番が回ってくるけど、当然最後で、そのときには立派な大人は全員すでに死んでいるという…。
(でも多分、このおっさんは退役軍人であり、戦場で子供を誤射したトラウマにより呑んだくれているだけで、実は歴戦の勇士だという浦沢直樹的展開が待っているはず)
「確かに難易度はあがりますけど…。ちなみに最高難易度は何になるんですか?」
うーん。子供サマーキャンプの引率、かな?
「…とても守れる気がしませんよ」
私もしない。で、今話した内容をプレイできるようなゲームはあるのかな?あればぜひやってみたい。
「…残念ですけど、僕が知っている範囲では無いですね。要素レベルで近いのは何かあるでしょうけど」
もしあれば、このゲームやってみる?
「いえ。ストレス溜まりそうなんで、僕はゾンビを撃ちまくるゲームでいいです」
…ですよね。
そういえば昔、『ICO』が発表されて雑誌でそれを見たとき、紹介されていた「手をつなぐシステム」がすばらしくて、これで宮崎アニメのプリンセスエスコートやったり、家族ものみたいに、子供を抱えながら逃げるお父さんとか色々やれるのではないかと妄想が広がったものだった。
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実際発売された『ICO』もプレイしてみました。確かにすばらしいゲームなのですが、あくまでボーイ・ミーツ・ガール的な「手つなぎ」だったので、もっとバリエーション広げられるな、と感じました。
ただ制作者の方は次作以降、毎回ゲームの核が変えているので、「手つなぎ」は『ICO』で終わってしまった。
私は『ICO』については、デザインとか世界観にはあまり興味が無く、ゲームの核部分の方が面白く感じたので、あの「手つなぎ」がもったいないと思っている。
あの「手つなぎ」を発展させて、キャラクター同士の身体のふれあいにもっとバリエーションを持たせて、それにゲーム的な意味を持たせることはできないか。
関係性も、少年少女だけでなく、父と子、母と子、夫婦、同性同士、老人と孫など。
ふれあいのバリエーションも、おんぶやだっこ、お姫様だっこはもちろん、子供を両脇に1人ずつ抱えたり、肩車したり、何でもござれ。
最終的には、映画『シティハンター』(ジャッキー版)のように、銃を持った女の子を抱えたまま、体の周りをぐるぐる回して、銃を撃ちまくるのがいいんじゃないかな。一心同体少女隊的に。
…ジャッキー版『シティハンター』は知ってるよね?ガラガラハッピーでおなじみの。
「知りませんよ。『シティハンター』はアニメとマンガしか知らないです」
少女隊は?
「いや、だから」
まあ、要するに一家のパパとして子供を守るゲームを考えたときに、『ICO』が出る前にイメージしたこの妄想と関連づけられないかな、ということです。
子供を運びながら戦える頼もしいパパ。右手には幼児を抱え、左手にはサイコガン……サイコガン?
あ、『コブラ』は分かる?オトコという名のものがたりでおなじみの。
「知りません。もう帰っていいですか?」
※もしこれと似ている設定のゲームをご存知の方がいらっしゃれば、教えていただけると嬉しいです。
次回「アイドルをプロデュースする法」でまた会おう
若い世代でも『シティハンター』はアニメのおかげか知ってる人も多いけど、『コブラ』はさらに古いので知らなかったりする人も多いみたいですね。
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ということは、あの当時私たちの世代の子供がやっていたと思われる、チップスター(ナビスコ)の空き筒を左手にはめたりしていない(チップスター以後という意味で)プリングルズ・ジェネレーション。
ちなみにTVアニメ版である『スペースコブラ』は、出崎統監督、羽田健太郎音楽で、正直いうとマンガ版より好きです。
でもそんなに好きなのに、本編見てからEDだけ裏番組『ときめきトゥナイト』の「Super Love Lotion」にチャンネルを変えてた(私の周囲をはじめ、かなりの人がこれをやってたように思う)。
ともかくアニメ『アイドルマスター』との特殊二身合体により、若い世代にも『コブラ』が知られるようになるのはうれしいことです。
COBRA THE IDOLM@STER 第1話
アイドル達を、宇宙海賊コブラがプロデュース。
導入の1話だけ紹介しますが、大変面白いので、未見の方はぜひ全てご覧ください。
それにしても多数の女の子に囲まれたハーレム的な状況をコブラに任せるというのは面白いな。
ハーレム主人公は優柔不断で何もしない草食系男子みたいなタイプか、コブラのようにステキゼリフ言いながら全部解決していくタイプかどちらか極端でないと勤まらないんだろうか。
実在の人物でいけば、高田純次でもいけないかな。
「こんにちは。いつもステキな高田純次Pです」
「ミキ、松嶋菜々子に似てるって言われない?言われないの?じゃあ似てないんだね」
「君はアイドルをマスターしたいの?マスターされたいの?僕は君でマスターしたいんだけど」
こんな感じで、人の話に興味ないし、何のアドバイスもしないし、中年的なセクハラするけど、その代わり何の抑圧もしない(けど、問題解決もしない)ということで、免罪されないかしらん。
免罪は女の子キャラに対してだけでなく、消費者に対しても。
「アイドルに関わっても、コブラだから許される」という偉大さを、何とか要素で取り出せたらいいんだけど。
フェニックス一輝「…待たせたな、瞬。今から回想シーンだ!」
『シティハンター』、『コブラ』と同じく、アニメ化もされたジャンプマンガのひとつ『聖闘士星矢』。
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『聖闘士星矢』におけるゾフィ兄さんことフェニックス一輝。彼の必殺技のひとつに「鳳凰幻魔拳」がある。
鳳凰幻魔拳
相手の心の中に潜んでいる恐怖心を増大させることで、相手の神経にダメージを与え、幻覚や悪夢を見せて精神を破壊する技。その威力はサガ・カノン兄弟が用いた伝説の魔拳・幻朧魔皇拳に匹敵する程で、この技で精神をズタズタにされた相手の体には、力はほとんど残らない。
威力を調節することで、相手を操ったり、自白させたりすることも可能。一度拳で攻撃を当てた後に幻覚が発動する、遅効性の鳳凰幻魔拳も存在し、御者座のカペラに対して使用した。
なお富士山麓での戦いでは氷河に跳ね返された幻魔拳を一輝自身が浴びてしまい、デスクイーン島での忌まわしい記憶は呼び覚まされたものの、それらの過去の出来事により既に精神は傷だらけであるとして更なるダメージは受けなかった。またシャカにも通用せず、逆に賽の河原の幻影を見せられている。
(Wikipedia:鳳凰星座の一輝)
つまり鳳凰幻魔拳とは、相手の記憶を引き出し、術者の任意で(戦闘中であっても)過去回想シーンに移行できるという、すばらしい必殺技だ。
物語進行を、登場キャラクターの放つ技ひとつで転換できるわけで、メタ的な意味も含めて使い勝手が大変よい。
※追記
記事公開後に、Twitter上で@H926(雪駄)さんに教えていただいたところによると、鳳凰幻魔拳は最初からメタ必殺技として生まれたものだそうだ。なるほど。面白い。
実際、ジャンプ連載時に特別編扱いで一輝のデスクイーン島の話(シャカ登場は特別編の目玉故)を掲載する際に、本編から自然に繋ぎ戻って来る方法として考案したメタい技だと車田先生も発言されてましたね>幻魔拳 (URL)
十二宮からポセイドン編に移るタイミングで集英社から出てた『聖闘士星矢コスモスペシャル』って別冊に載っていた話と記憶しております。初期の特別編で黄金聖闘士を見せて煽り盛り上げたい編集部事情に応え、その伏線を十二宮で回収するとかも巧いし、面白いですよね。 (URL)
これをヒントにして、物語上の要素を「能力」として、各登場人物に分配し、それを使いながらストーリーを進める話がつくれないだろうか。
・どんな状況でも喜劇に変えてしまう「コメディリリーフ」の能力者。
・自分や他人に対してさまざまなフラグを立てることができる「フラグメーカー」
・その逆に、成立したフラグをへし折ることができる「フラグクラッシャー」
・術者の任意で都合よく伏線を回収できる能力者。結論から逆算で穴あきパズルを組み上げる能力ということかな?
・「次回予告」が見れる能力。(未来予知ではなく、あくまで見れるのは「次回予告」でしかない)
・物語に全く影響を与えることができない無力と引き換えに、絶対的な幸運に守られた「祝福されしもの」。
・「遅刻」や「不治の病」と引き換えに、制限的な上位格付けを手に入れる能力者。(仙道や三杉君、トキですね)
・すでに肉体は滅んでいるが、残されたものへ生前に残したメッセージやアドバイスという形で導くことができる能力者。
・常に偶然、ラッキースケベ状態に遭遇する能力「エロクリティカルパレード」
・初めて登場した能力や現象でも「むう、あれはまさしく…」と、完璧な解説ができる能力「知っているのか雷電」
何か物語上の設定があって、敵対する勢力や人物が配置され、マクガフィンを奪い合うのだろうけれど、ストーリー自体は、物語に影響を与えることができる能力者たちのバトルによって進んでいく。
ひとつのシーンがあって、能力で物語進行上の変化を起こしたり、その場の支配権を能力で取り合うような感じだろうか。
シリアスの展開から大爆発に巻き込まれても「コメディリリーフ」能力者によっては、死ぬどころか、ドリフ大爆笑のシーンに移行できる。(いわゆる「ギャグマンガでなければ死んでいた…」のシーン)
この中には当然、鳳凰幻魔拳(相手の回想シーンを引き出す)の能力者もいるだろう。
だから、この物語では鳳凰幻魔拳が使われない限り回想シーンは登場しない。
物語上の技法を使いたければ、まずそのキャラクターが物語内で能力を発動しなければならない。
(キャラクターが死ぬと、その能力は失われることになって、物語上の技法も失われてしまうのだろうか)
この物語世界ではメタメタしい展開が続出するので、登場人物たちは自分たちがフィクションの中にいることを承知して、その上で生きていることにした方がいいかな。
世界の不思議さは謎でも何でもなく、前提。その上で、フィクションを現実として生きているという感じか。
以前、記事にした「主人公」を一種の病気として取り扱う(主人公病)話も、これに融合できるかも知れないな。
物語の黒幕(ボス)の能力を「起承転結」のコントロール能力にしてみようか。
物語的には「転」となって、収束に向かいそうな物語を、いつのまにか単なる「承」にして、いつまでも戦いが続くように影からコントロールする。
人気マンガに対する編集部のコントロールのような能力。となると、真の敵はやはり「読者」ということになってしまうのだろうか。
恐らく味方側にも、無力だけど常に重要な場面に居合わせ、かつ絶対に銃の弾が当たらない「観察者」としての読者のキャラクターが存在するんじゃないかな。
もちろん、どんな状況だろうと一瞬で物語を閉じることができる能力「ソードマスター」を発動させれば、すぐにでも最終回が可能だけどね。
フィクションの力が世界を救うと信じて…!(ご愛読ありがとうございました!)
しかしブログの記事は、ますます長文傾向が強くなり、twitterベースの記事もいくつかは書きましたが、結局以前よりさらに記事数は減るという残念な結果に。
そこで「twitter在庫一掃棚卸セール」と題しまして、ブログ未使用の過去ツイートを再構成することで、短い間隔で多くの記事をつくってみようと思います。
しかし、ツイートをそのまま並べるだけというのも面白みが足りないので、少しだけ工夫してみることにしました。
twitter再構成記事 作成のルール(システム)
- 2009年4月から2011年6月までの中からセレクトしたツイートを、カテゴリ別に選別し、時系列関係なく並べて、ひとつの記事をつくります。
- カテゴリは「富野アニメ」「映画」「ゲーム」「マンガ」「日常・季節ネタ」…などに分かれます。ツイート数が少なく話題の幅が狭いので分かりやすく分類可能です。
- それらの並べ方や、かたまりで、当時ツイートしたのとは別の意味や文脈をつけることができれば面白いかなと思いますので、それを意識して編集します。
- いうなればツイートリミックスという感じでしょうか。現時点ではどうなるか自分でも未知数ですが、ちょっと実験です。
※性質上、2年間のツイートが時系列関係なく記事内に混在します。すごく古いものもあります。
※修正・追加や、複数のツイートをひとつに融合したものもありますが、省力化したいので基本はそのままで。
※注釈が必要そうなものは、説明や補足を入れてあります。
最初の記事は、ツイートのカテゴリ選別のときに「etc(その他いろいろ)」に入れるしかなかった雑多な内容のまとめです。
いきなり「その他」もどうかと思いますが、最も脈絡がなく、短く、独立性が高く、どうでもよい度がすこぶる高いカテゴリなので、練習替わりのひとつ目にするには悪くないし、何より手っ取り早くFC2広告表示(一ヶ月放置のペナルティ)を消したいのです。
それではどうぞ。
twitterにて
■twitterってどんなの?
twitterをはじめた頃、知り合いに「噂のtwitterってどんなの?」と聞かれました。
少し考えて、こう答える。
―twitterは、交差点の人の流れのように、今、誰、どこ、何してる?が雑多に流れてくるから、砂の中のダイヤモンド探すみたいなときめきがあるわけですよ。
「てことは、その大半は砂なのね?ダイヤじゃなくて、砂。」
―でもね、ダイヤを見つけられるかどうか。奇跡はいつでも君のハート次第なんだよ。
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■ベン・ジョンソンで証明済み
twitterにおいて、メンション(mention)とは、ツイート文途中に@IDが入っているものをさします。
その「メンション」の語を見かけるたびに、半自動的に脳内で、岡村靖幸『Super Girl』が流れるシティハンター体質。これをどうにかするためには、「メンション」という語を見る直前、すなわち、メンションの手前で"Say good-by"すればいいと思いつきました。
しかし、それを実行するための方法が分からず、これまでに14回ぐらいしょげています。
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■魔導大戦(マジェスティック・ツイート)
「それでは…はじめ!」と審判が宣言ツイートした瞬間に、双方がそれぞれ【ドラグスレイブ】と【七鍵守護神】の詠唱を打ち込み、いち速くRT(旧リツイート)で返して魔法を発動させた方が勝つという『twitter魔導大戦』をここに提唱したい。
「…要はタイピングが速い人が勝つと?」
いや検索とコピペが速い人だ!
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NO MUSIC, NO MONEY
■バンドSNSのメンバー募集
以前、某バンドSNSをのぞいてみた事がある。
アマチュアバンドを中心とした音楽活動をする人たちのためのコミュニティサイト。
当然のように、バンドメンバー募集のコーナーがあったので、ちょっとのぞいてみたのだが、その中で圧倒的に面白かったのはこれ。
「浜田省吾コピーバンド募集。当方、ボーカル希望」
浜省のコピーバンドで浜省(ボーカル)がいなくて困ってるバンドってこの世に存在するの?
この人は要するに、浜省が歌いたいんだから、カラオケに行けばいいんじゃないの?
この条件ではさすがに、足元にビッグマネー叩きつけたりしないと無理なんじゃないの?
などと、余計なお世話なことをいろいろ考えたりした。
きっとこのボーカル希望の人は、夕べ眠れずに泣いていたんだろう。バンドからの応募、待ち続けて。
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■アイネ・クライネ・ナハトムジーク
そういえば昔「三姉妹」のキャラクター名前案として、長女アイネ、次女クライネ、三女ナハトムジー子…というのを考えて、機会があったら使おうと思っていた。何か音楽に関係してるほうがいいよね。
長女「カウントダウンTVをご覧の皆様こんばんは。アイネです」
次女「クライネです」
三女「ナハトムジー子です」
全員「3人合わせて、アイネ・クライネ・ナハトムジー子です」
末っ子オチというかレッツゴーさん的な出オチで、そこから何も考えていないけど。
よく見ると次女もひどい。きっと陰気な性格にちがいない。
あれから10年以上が過ぎたましたが、使う機会は一生ナハトムジー子なので、今ここで使いました。
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ライフハック
■ポジティブ喜び組
居酒屋店員の「はい!喜んでー!」が面白いので、ありとあらゆる返答を「はい!喜んでー!」で行い、比類なくポジティブに生きる、というライフハックを昔実践したことを思い出しました。
「仕事の追加頼める?」 私「はい!喜んでー!」
「今更だけど、ここを再度修正してもらえる?」 私「はい!喜んでー!」
「悪いけどドタキャンしていい?」 私「はい!喜んでー!」
「死んで」 私「はい!よろこ…ん…で?」
結局、心が折れたので挫折しましたが、あと少しで喜びながら死ぬ男になるところでしたよ。
うわ。喜びながら死ぬ男って、なんかインディアンネームみたい。
「拳を握って立つ女」そして、その足元に「喜びながら死ぬ男」(ドM男性撲殺事件)。
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■太陽信仰の目覚め
今よりさらに貧しかった学生の頃、電気料金未納で電気を停められてしまい、静止した闇の中での夜を何度もすごしました。
しかし翌朝目覚めると、なんということでしょう。窓から入ってくる朝日が昨夜真っ暗だった部屋を明るく、あたたかく照らしているではありませんか。
その光景はまさに、新しい朝が来た、希望の朝だ、喜びに胸をひらけ、大空あおげといった感じで、よろよろと立ち上がり、両手で大空の太陽をつかむジェスチャーをしながら「お、おお…おお!…おおお!」と叫びそうになるほどです。私は過去、毎度朝がくるたび、太陽信仰に目覚めそうになっていました。
年中無休、無料で光と熱をもたらす太陽さんの器のでかさは恒星クラスといっても過言ではない。
電力を使わない(使えない)上に、闇をなくそうとしてきた我ら人類文明の無力さと、古代の太陽信仰に触れることができる、おすすめのライフハックです。ぜひ一度お試しを。
ちなみに電気料金をちゃんと払うと、夜も電気が使えて明るく暮らせるというライフハックもありますので、こちらもぜひお試しください。というかこっちのライフハックだけにした方がよいです。
太陽神の力を借りずに、闇の勢力に金銭で対抗するという電気料金はまさに、闇追い払うときの金。明日の夜明けを告げる金と言えましょう。
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スマートフォンアプリ
■指名手配犯フェイスブック
交番に「この顔にピンと来たら110番!」のポスターが貼ってありますが、日常生活の中でなかなかピンと来ないものです。
交番の前を通りかかったときに「指名手配犯の写真が確認できるスマートフォンアプリ」はどうかな?」と思いました。いつでも手元で確認できる方がいいですしね。
警察自らのデータ提供により、常に最新で正しい指名手配情報が確認できます。(NEW!のアイコン付)
年齢、性別、懸賞金、時効などから検索やソートもできて便利。写真を撮影して手配写真と比較する機能も。
かくして誤認逮捕が激増する密告パラダイス社会が誕生。ようこそここへ。密告(チク)ろうよパラダイス。
■き、奇遇だな。俺は方違えでこっちから帰るんだ。
それでは、もうひとつ。スマートフォン用「方違えアプリ」はいかがでしょうか。
方違えとは
方違え(かたたがえ、かたちがえ)とは、陰陽道に基づいて平安時代以降に行われていた風習のひとつ。方忌み(かたいみ)とも言う。
外出や造作、宮中の政、戦の開始などの際、その方角の吉凶を占い、その方角が悪いといったん別の方向に出かけ、目的地の方角が悪い方角にならないようにした。
「方違えアプリ」は、まず方角の吉凶を占ったあと、googleマップと連動して、悪い方角を避けた上での目的地までの最短ルートをナビゲートしてくれます。
大事な商談を控えたビジネスマンには、方違えをした出張ルートと宿泊可能なホテルを提示。凶事を避けて商談を成功に導きます(費用は少しかさみますが)。
また、好きなあの子と帰る方向が真逆の中学生男子にもおすすめできるアプリです。
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拡張現実、空即是色
■AR一休さん
一休さんからの「それでは屏風から虎を出してください」とのリクエストに対して、将軍様がAR(拡張現実)で対応できる時代。一休はどう対応していくべきなのか。どうそもさんをせっぱしていくべきなのか。
将軍様「どうじゃ、3Dで虎が飛び出たであろう一休」(技術提供:桔梗屋)
一休「……(無表情で、たすきとハチマキをはずし座る一休)」
将軍様「何をしておる。ほれ、一休。約束通り、虎をつかまえてみせい!」
一休「(冷め切った目で)…将軍様、いくら虎が飛び出たところで、我々とこの世界全体が二次元なのです」
将軍様「何を言っておるのじゃ一休」
一休「中央児童福祉審議会推薦のアニメーション番組なのでございます」
将軍様「何を言っておるのかさっぱり分からぬ」
一休「では申し上げますが…なぜ将軍様ともあろうお方が毎週私と、とんち合戦をするのですか?それにどんな意味があるのですか?それが本当に自分の意思によるものなのかお疑いになったことはありませんか?自分が誰かの物語の登場人物ではないかと考えたことはございませんか?そもそもご自分の存在、その本質がなんなのか分かっていらっしゃるのですか?足利義満公ですか?キートンですか?それとも山田ですか?」
将軍様「あわわわわ…(飛び上がって)キー!くやしい!」
安国寺までの帰り道を歩きながら、巧みなフリック入力でスマートフォンを操作し、メールを送信する一休。
「…というわけで今日も楽勝でした。それではまたお便りします、母上様。一休」
おしまい。
一休「面白かった?じゃあ(ブックマークとかしといて)ね!」
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ということで「etc」カテゴリのツイートまとめ記事でした。
これから、こんな形式の記事がこれから連続する予定です。
時系列的をかなりシャッフルした上で改修してると本人である私にだけ分かりますが、こうして1つにしてみると何がどうということもないし、何か効果が生まれているわけでもないですね。
ツイートリミックスというよりは、単なるツイートリサイクルの方が正しいかも知れない。
今回の目的は、過去のツイートを利用することで、記事作成を省力化し、記事投稿数を増やすこと。
でも自分の過去のツイートなんて新鮮味がなくて、記事を作る意味とやる気を見いだせない。
だから記事編集モチベーションをつくるために、カテゴリ分けして時系列シャッフルをするというルールをつくったというだけのことなので、まあ、特に何かが生まれなくても目的は達成できているのでよしとしましょう。
カテゴリ分類と時系列シャッフルの作業自体はそれなりに面白かったですしね。
次回のカテゴリは、いくつかに分割しないといけない分量がある「アニメ」や「ゲーム」あたりになるでしょうか。そちらの方が普段のブログにより近いとは思いますので、お楽しみに。
ちゃんと新年のあいさつでもしておかないからこんなことになる。
とりあえず広告消すために、冷蔵庫にあるもの(twitterまとめ)でちゃちゃっと一品作ろうと思います。
雑多な過去のtwitter投稿が元ネタなので内容が古くてカオスですが、かなり加筆修正して記事に仕立て直しました。
ゴールデンアバター(Golden Avatar)
昔、押井守が『マトリックス』第一作を見たときに、「若ガキの映画だね」と感想を語った。
どこが?キアヌが思っている現実が実は仮想世界だったというところを中盤までで済ませているから。
面白い映画にするなら、マトリックスの設定がバレるところを映画の最後(クライマックス)に持ってこないといけない。そういうことを言っていた。
言ってることは方法論のひとつとしては分かる。だが当時これを聞いたとき、
「それをするのはアンタだけで充分だよ」と思った。
私は『マトリックス』が仮想世界ネタばらしをさっさと済ませたのを、「思ったより丁寧に処理したな」と感じたほどだ。
個人的に『マトリックス』は、先行するSF小説や、それこそ攻殻機動隊なんかをデータベース的に前提に置いて、世界の説明は可能な限り省力化して、その先にあるパーティタイムを目的にしてる映画だと思っているので、仮想世界ネタばらしは、オチじゃなくて前提だと思う。
ウォシャウスキー兄弟は押井守からの影響も公言しているわけで、同じことをしても仕方ないし、同じことをするのなら、確かに押井守の方が上手いだろう。
そういう意味でも「それをするのはアンタだけで充分だ」というわけだ。
なぜ、こんな話を今頃するかというと、ジェームズ・キャメロン 『アバター(Avatar)』について押井守がどうコメントするのするかなと思って。
『アバター』良く知らないけど、CMを見る限り、ファンタジーやる前に、きっちりSF的にネタの仕込みをして、SFとファンタジーを並行させる感じみたい。世界の説明は初めから順を追って丁寧にされていくっぽい。
押井守「あの青い異星人の1人が、全く別の姿(地球人)になる夢に毎夜悩まされはじめる。青い肌の自分と、夢の中の地球人の自分、一体どちらが本当の自分なのか分からなくなったりしないとね。SFネタばらしは後でいいから」
―とか言い出して欲しいなあ、と思って。
そんなことを公開前に言っていたら、公開後、押井監督のコメントが本当に出た。
押井守「映画『アバター』には久々に燃えたんで、僕ももう少し頑張ろうと思います。キャメロンに勝てるとは言わないけど、僕らにしかできないことをやるしかない。違う戦争ならできるからね」
押井守監督、『アバター』の完成度に衝撃!「10年かけても追いつけない」と完敗宣言でみんなで乾杯!?
押井監督は全然負けてると思ってないよね。そもそも戦争のやり方が違うんで、自分の戦争なら負けないとは思ってる。だから『アバター』という戦場においては簡単に完敗宣言が出せる。
富野監督は、過去の発言を踏まえて考えても、多分、キャメロンと同じフィールド(戦場)で戦わなければならないと思っている。だから完敗宣言は言わないし、言うべきじゃない。
ちなみに『アバター』はいまだに見ていないのです。
動かざること明のごとし
友人と酒を飲んだときのこと。彼が言う。
「この間、永井豪が書いた武田信玄のマンガを読んだんだけど」
豪ちゃん先生の武田信玄?(友人が内容を説明しだすが、全く聞いてない)
それはつまり、全世界の武田騎馬隊を終結させた風林火山軍団と、上杉謙信(顔は飛鳥了)率いる毘沙門天軍団が激突して、気づいたら全裸の謙信の隣で、上半身だけの信玄が眠ってるんだろ?
と、言いつつふと見れば、友人が眠っていた。
検索したところ、友人の言ってたマンガはこれのことかな?
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そういえば「上杉謙信は実は女性だった」という謙信女性説があったけど、飛鳥了ということにすれば何の問題もないな。
ちなみに、この川中島ハルマゲドン後に、信玄を失った謙信の後悔の念が、尾張のスラムキングこと第六天魔王信長を生んだ、ということにすれば、さらに問題はないな。(私の頭以外は)
NHK大河ドラマ『龍馬伝』
今年のNHK大河『龍馬伝』で、勝海舟役が武田鉄矢に決まったことが私含めごく身近で話題を呼んでいる。
完全に武田鉄矢のキャスティングが先で役が後だよね。多分。
決まったからには、どう面白くなるか考えないと損なので、
「勝(武田鉄矢)を殺しに訪ねた龍馬(福山雅治)に、勝がギターを教えて、ましゃ感動」
というのがいいのではないか。
そして、勝の指導のもと、龍馬は初めての自作曲「姉に捧げるバラード」を完成させる。
♪今も聞こえる あの 姉さんの声、僕に 剣道を 教えてくれた 恐ろしい姉さん。
(姉に捧げるバラードより)
勝には、ゴルフも教えてもらう。
「龍馬よ!エゲレス人は棒を穴に入れるのをスポーツとして楽しんでやがる!しかも全部で十八番やるそうだぜ!」
「じゅ、十八番?先生!わしゃ、とてもじゃないが、そんなにもたんぜよ!」
ゴルフレッスンが始まると、それがただのスポーツであり、全然エロいことじゃなかったことに気がつき赤面する龍馬。
そんな龍馬に、自分もカップヌードルにヌード写真が入ってるとエロ勘違いをしたことがあると、笑いながらなぐさめる勝(というか武田鉄矢)。
そしてオリキン…いや勝仕込みのゴルフテクニックを身につける龍馬。飛べバーディー。
最終的には、ギターで弾き語りをしながら、維新志士を説得する龍馬。
襲いかかる新撰組を勝直伝のハンガーヌンチャクで追い払う龍馬。
薩長ゴルフコンペを企画し、西郷と桂と同組で回り、薩長同盟を成立させる龍馬。
そして暗殺の日。風邪気味で、うどんぐらいしか食べる気がしない龍馬。
買い置きの「どん兵衛」ならあるという宿の者に、あくまで「赤いきつね」が食べたいと買いに行かす龍馬。
そこへ刺客が!手を伸ばす龍馬。しかしそこにあったのは耐久性の無いプラスチックのハンガー…。
もちろん、こんな『龍馬伝』を放送すれば、「こんな龍馬ありえない」「ふざけるな」という非難や抗議がNHKに多数寄せられることになるでしょう。
でも大丈夫。勝と龍馬で「J!O!D!…AN!」とやれば何も問題はない。そう何も問題はない。(私の頭以外は)
というわけでは『龍馬伝』。
結構、途中から見たり、見逃したりしてますが。勝が出てからが本番なので、いいよね。
パチンコ『トップをねらえ!』
[CM]
ノリコ「お姉さま、あれをやるわ」
カズミ「ええ、よくってよ」
ノリコ「うわああああああ!」
店内で出る台が1台しかなく、それを複数の人間が打ちたい場合、自分以外を殺して打っても罪には問われない―『カルネアデスパチンコ』システム採用!
ノリコ「奇跡は起きます起こしてみせます!」(血まみれの拳で腕組みするノリコ)
『トップをねらえ!』のパチンコが出るそうだ。
確かこんな感じのCMを見た気がしたのだけど、こうやって動画を見ると全く違う…。おかしい…。
身近にはいないので実感は無いのですが、好きなアニメがパチンコになることに憤りを感じる人ってやっぱりある程度いらっしゃいますね。
それにも色んなタイプがいるんでしょうけれど、私がネットで目にした限りでは、「大好きなアニメ作品がパチンコ業界とその中毒者の消費財になるのが耐えられない」といった感じが多いかな、という気がします。
そんなこといっても今の世の中、自分の好きなものがパチンコ化されていない日本人などもういない。
パチンコをする年齢層の好きなものを片っ端からパチンコ化してるんだから、それは当然のことで、アニメに限らずそうなります。
例えば「パチスロTHE BLUE HEARTS」が出ると聞いたときはなかなかの衝撃でした。
負けたものたちが夕暮れ、さらに負ける台をたたく。
その音が響き渡ったときに、加速するのは果たして何なのか。
この台なんかも、アニメのパチンコ化と同じく拒否反応がありそうですが、実際はどうだったんでしょうね。
私は全然どうでもよく、むしろ面白がっているので、いろんなパチンコネタを考えたりもしました。もちろん『トップ』パチンコもね。
さらに去年の夏。『ヱヴァ破』を観終わったときには、
「みんなもっとエヴァパチンコやろう!もっと!もっとお金を!この映画に募金する気持ちで!みんなやろうよ!打とうよ!私は全くパチンコしないけど!」
という、より積極的な肯定気分になっていました。面白いアニメのためなら、簡単に悪魔に魂を売り渡す気分に。
これは良し悪しの問題ではなく、理屈の問題でもなく、気分の問題なのだが、そんな気分にさせる作品を見るためなら、私は何がどうなってもいい。世界がどうなったっていい。だけど綾波だけは絶対助ける(覚醒)。
バイストンウェル・ベースボール・クラシック
アニメ『聖戦士ダンバイン』の舞台で、富野監督のライフワークでもある異世界バイストンウェル。
バイストン・ウェルもので昔から考えているネタがある。
■概要
召還される主人公は高校教師。
彼は異世界から来た聖戦士として、バイストン・ウェルの人達から何かを求められるが、平凡な自分には与えるようなものが何もないことに気付く。
しかし、呼ばれたからには何か役割があるはずだし、なにより何もしないのでは聖戦士の立場も危うい。
そこで主人公は自分にできることとして、元高校球児、今野球部顧問の経験を生かし、人々に「野球」を教えることにした。
という設定のお話。
つまり、バイストン・ウェル・ベースボール物語。
野球を教えるといっても、バイストンウェルの人は誰もそのスポーツを知らないし、道具もない。
グラウンドやバットやボールを作り、メンバーを集めるところからはじめなければならない。
オーラバトラーとかは出て…これないかな。これは。
もちろん『ROOKIES』や『大正野球娘』がやりたいわけではないし、単に野球を知らない土地へ野球を伝えるというだけではアフリカ奥地の村を舞台にするものと変わらなくなってしまう。
何かバイストンウェルならではの話の軸が必要になる。
とりあえず、ここでは、主人公が呼ばれた国と、その隣の国が緊張状態にあることにし、主人公は隣国との戦争を「野球」で解決できないかと画策することにしてみよう。
「野球」で問題が解決できれば、主人公の勝ち。
解決できずに「戦争」へ突入すれば、主人公は聖戦士として隣国の兵士をおおいに殺すことを求められるだろう。
それが出来なければ死ぬし、それを拒否すれば聖戦士ではないとして味方に殺されるかも知れない。
なんとか「野球」で、戦争を回避しなければいけない。
そこで戦争の代替物として、祭りとして、ゲーム(試合)を肯定的に使う。
「平和にする」のではなく、争い自体は否定せず、その代わりに「死人が出ない戦争」を導入させるという視点にする。
その意味では、野球が何らかの神聖な儀式であるというハッタリを、聖戦士の立場を利用してつくる必要があるかなあ。
聖戦士と野球を利用しようとする王族、戦争回避できるなら手段は何でも使いたい政治家、野球の存在を邪魔に思っている軍人なんかもいるでしょうか。
主人公は、監督としてチームを鍛える一方で、もちろん代表チームの一員としても試合に参加する。
いわば聖戦士は、助っ人外国人選手のようなものだ。
もちろん試合の相手である敵国にも、監督兼選手の助っ人地上人がいる。
レッドソックスのお膝元ボストン出身のトッド・ギネス!
かくしてWBCならぬBWC(バイストンウェルクラシック)の火蓋がきって落とされる!
…という感じ。
バイストン・ウェルものとしては、外伝というか、番外編みたいなものだけど、こういう地に足がついているようなタイプがあるのも悪くないな、と思うんですけどね。どうでしょう?
個人的にはサッカーが好きなのだけど、物語の中でサッカーを表現するのは難しいし、現実でワールドカップが世界規模の代理戦争のようなことをしているので、野球のほうがいいかも知れない。
■話の落とし所
オチとしては、野球を戦争の代替物として利用しながらも、本当に野球が面白いので、いつしか野球そのものが目的になっていく。
毎年開催することが両国間で決められ、そのため両国では野球が人気の競技となり、いつのまにか二国間での練習試合や人的交流もはじまり、崇高な儀式だったはずが、結果的に単なるスポーツに成り下がる。めでたく「成り下がる」。
地上人の召喚もいつしか、外国人助っ人を連れてくるのと変わらなくなってくる。
「打率2割4分。ホームラン6本。…今年の聖戦士はハズレじゃな。」
ハズレ聖戦士は、1シーズンで契約を打ち切られ、地上に返される。
もちろん、二つの国が仲良くなっているわけでもない。
でも、どちらかの国が戦争で滅ぼされることは当分はないだろう。
国が二つないと、国を背負って野球で戦う楽しみがなくなってしまうからね。
「来年はギタギタにしてやる」と思いながら、お互いの国は今日も野球に励む。
という感じでどうかな。なんかレベルEみたいになってきたな…。
野球を代理戦争にしたままだと、戦争と変わらないので、何とかその構図は崩したいなあ。
二国が楽しく堕落してくれたらいいんだけど。
主人公は誰かな。ダルビッシュ有?
いや冗談抜きで、ダルビッシュはバイストンウェルで聖戦士やる条件が揃っているんだよね。
翼を顕現させたハイジャンプオーラ魔球でも投げてもらおうかな。
それをハイパーオーラ打法で打ち返す。いやジャコバ流星打法にすべきかな?
とりあえず、記事は準備しつつあるのですが、すぐ更新できないので、恒例の広告消すだけ記事をあげたいと思います。
twitterをはじめていますので、過去の雑多な発言からピックアップして、まとめました。ゆえに古い話題も混ざっていますがご了承ください。
また、そのままですと私のtwitter(http://twitter.com/highland_view)を見ていただいている人には無価値なので、誤字脱字の修正や補足などをしてあります。
はてしなく、どうでもいい日々
■パチンコ『CRマクロス』
(TVCM放映直後)
TVCM観ましたが、パチンコ『CRマクロス』が出るんですね。
パチンコマクロスは何年か前に友達といろいろ話したことがあったけど、とりあえず板野サーカスリーチとかもいいけど、ブリタイ司令の「キースーをしてみろ」リーチが絶対いるよね、ということになった。
ブリタイ司令の「キースー強要リーチ」を大当たり(カイフンがミンメイとキス)させて、ひともうけしたら、豪勢にシースーを食べにいったらいいと思う。キースーしてシースー。ツェーマン ゲーセンのシースー。
(TVCM放映後しばらくして…)
「合体の次が来る!」はいはい、出産、出産。と思うほど、パチンコ『CRマクロス』のTVCMを見る回数が多すぎて、さすがにつらくなってきた。
これはもう、パチンコマクロスがシリーズ化された時を想像して楽しむ(逃避する)しかないな。
パチンコ『CRマクロスプラス』
台からホログラムで飛び出してきたシャロン・アップルにみなメロメロになり、とろん、とした顔でパチンコを打ち続ける。
シャーロン!シャーロン!そして店内に響き渡るシャロンコール。
カータカム!カータカム!そしてどさくさで響き渡るカタカムコール。
パチンコ『CRマクロス7』
熱気さん「パチンコなんてくだらねえぜ!俺の歌を聴け!」
あ、あれ?玉が出ない。なんで?
※パチンコ『CRマクロス7』では、ザ・熱気バンドことFIRE BOMBERのライブが終わるまで(熱気さんが満足しきるまで)、争いの元になる玉は出ない仕様となっておりますので、ご了承ください。
パチンコ台の分際で、パチンコなんてくだらないと言い切る熱気さんがかっこよすぎる。
■21世紀の信長をさがせ!
空前の武将ブーム(らしいが実感ゼロ)の中、直江兼継や石田三成はいいとして、織田信長をやるような若い俳優がなかなかいないなあ、という話になった。
信長はやはり、イケメン成分だけではなく、魔王成分も必要になりますよね。
そこで「21世紀の信長をさがせ!オーディション」をやるのがいいんじゃないか、と提案した。
オーディションは「うつけ審査」と「正装審査」の二部構成。
「うつけ審査」は、それぞれが、きゅうりを丸かじりしたり、それぞれがオレ流UTSUKEスタイルを披露する。で、そのあとの「正装審査」は一転して、バシッとフォーマルでりりしく。審査委員長、斉藤道三も見惚れるほどの、UTSUKEとのギャップをいかに作り出せるかがポイント。
これまでの大河などでは、割と若めの信長としては、反町隆史や吉川晃司がやったりしたけどね。
あとキムタクもどこかでやったりししてたけど、見てない。ぶっちゃけ見てない。
GTO反町信長
反町信長は「POISON」のイントロ流れる中、バックで「GTO」のネオン点滅させながら、信長やってくれればよかったんじゃないか。
「GTO」の意味については、「グレート・天下人・オダ」とか「グレート・天下布武・オダ」とか色々あるけど、「グレート・てっぽう・オダ」が一番頭が悪くていいかな、と思う。
K2信長
吉川晃司(K2)の信長は、K2がシンバルキックをやったら、織田軍が攻撃開始すればいいと思う。
開始後は、「BE MY BABY(COMPLEX)」のPVのように、K2が前に出たら、右翼が前進。代わりに布袋が下がって、左翼が後退、という感じで戦闘指揮をとればいいと思う。
2人とも魔王成分が高すぎる。3:15あたりで、K2から全軍突撃の指示が出ます。
マンガあれこれ
■『BLEACH』藍染様は天の意志で動く
週刊少年ジャンプ好評連載中のマンガ『BLEACH』は、相変わらず敵ボスである藍染が登場すると、何がしたいんだか良く分からないことになる。これはどういうことなのか。
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敵ボスである藍染が何らかの行動を取る際には、サイコロをいくつか振る。
手元にある「藍染様 行動判定表」を見ると、出た目の合計数に対応する行動が書いてあるので、出た目にしたがい、判定表どおりの行動をとることにする。
例えば、サイコロを3個振って、出た目が「2」+「5」+「4」=「11」だとする。判定表の「11」のところを見ると、「突然、部下を殺す」と書いてあるので、藍染はいきなり部下を殺す。サイコロが絶対なので、絶対にそれに従うこと。
サイコロの出目が絶対。つまり行動が先。理由があと。
「突然、部下を殺す」が決定したあとで、部下を殺す理由を考えなければならない。
判定表には、他にもいろいろとんでもないことが書いてあることにする。
「現在の状況を計画通りだと笑う」
「全員に紅茶を強要」
「雛森がいかに自分を慕っていたか語る」
「真の敵の存在をほのめかす」
「いきなり涙を流す」
「私は○○の兄だ、と言い出す」
これらが実行されるかどうかは、サイコロ次第。
当然のように、一護たち主人公サイドは、誰も藍染の行動を予想できず、後手後手に回る羽目になる。作者すら予想できないので当たり前なのだが。
一番頭がいい、鋭いキャラでも「…悪い予感がする」ぐらいの曖昧な予測しかいいようがない。
かくして『BLEACH』には、さらに「なん…だと…?」のセリフが続出することになる。
サイコロの出目なんてまさしく神のみぞ知るわけで。
つまり主人公たちは、「敵ボス藍染」というか、「神」と戦わなければいけないということになる。
と、いった感じに「藍染様 行動判定表」が存在する、ということにして、『BLEACH』を読むと、より楽しめるんじゃないでしょうか、というおはなし。
ちなみに冗談でも皮肉でもなく、そういう考え自体ちょっと面白いかな、というのもある。
物語の全てでなく、理詰めの構成を崩壊させる一要素として作っておき、神のお導き(サイコロ)で使用する。作者も制御できない存在をつくるために。
物語発想法的に、自分の狭い枠から離れた物語をつくるために、あるルールでランダム生成して、つじつまを合わせる。というようなものもあるが、そうではなく、きちんと基本の物語フレームがある連載マンガで、一匹、混沌を飼っておくような使い方をする感じだろうか。
TRPGのリプレイにおける判定みたいなものかな、とは思うけど。
まあ、実際はいろいろむずかしいのですけどね。
■『ブラックラグーン』9巻
『ブラックラグーン』最新巻を読んだ。ロベルタ復讐編終了。
twitterで書いていた『NARUTO』のメモ等をまとめて、「憎しみの連鎖」と「暴力の正当性」あたりの記事に仕立てなおそうと思っているけど、いい参考になった。
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ロックは最終形態として、サングラスかけて、髪型ちょっと変えて、ロック・ホーム(間久部緑郎)になってもいいな。名前も緑郎なんだし。
最終的に、日本からロアナプラに来た同級生か元同僚の「ケン一」の逆位置に立つ存在として現れる。
『ブラックラグーン』は、ロックとレヴィの関係を掘り下げれば、危ういバランスは崩壊し、ストーリーは不可逆となって、いつでも終われるはずだ。
それまでに楽しい楽しい、死の舞踏会をどこまで続けるか。個人的には、まだまだ舞踏会を続けてほしいけど。12時の鐘にはまだ早い。
今回で、ロック側の準備は整ったように見えるし、やろうと思えば最終章できると思う。
最近話題になってた「ストーリーひきのばし論」からすると、全力疾走するストーリーなら「ロック・レヴィ編」をさっさとやればいい。でも、そういう問題じゃないと思う。
『ブラックラグーン』の舞台である街「ロアナプラ」は、楽しい楽しい死の舞踏会をするために、良い舞踏会場になるためだけにあつらえた街なので、そこで面白いダンスができて、観客が喜んで拍手するうちは踊ればいいんですよ。まさしく、それをするための街なんだから。
結果としての「物語」に重きを置く、物語至上主義者のような人は、すぐ全体の物語の質とか完成度とか言い出すけど、それはあまりに視野が狭すぎるとしか思えない。私はそういう人とは良い友達になれそうにないなあ。
いつかは終わると分かっている舞踏会を、観客の拍手の数を見ながら、もっとも多くの人が幸せになれるところ、そのギリギリを見定めて踊り続ける。そういう物語だってたくさんある。
「終わりどころ(落としどころ)が見えない」のではなく、誰でも分かる「終わりどころ」を提示した上で、観客の顔見ながら、ダンスを踊り続けるマンガは私は大好きだけどね。現在進行形の価値がある。
しかし(結果としての)物語至上主義者のような人はそうではないらしい。評判のいい愛蔵版コミックスだけ買ってればいいのにね、と思ってしまう。
■浦沢直樹『BILLY BAT』は何のマンガなのか
浦沢直樹『BILLY BAT』 が何をするマンガなのか、というのはちょっと興味がある(話の中身自体にはあまり興味がない)。連載時、はじめの数話を見た時は、「20世紀少年」からさらにさかのぼって、「昭和」と「手塚治虫」をやるつもりなのかな、と漠然と思ったが、その後を見る限りどうも違うらしい。
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単行本派の人にはネタバレになるけど、物語は、時間と空間を大きく越えていく。キリストの最後の晩餐。アメリカの黒人差別。今連載中のパートは、忍者ものだ。
昭和ではじまったものの、時間と場所がバラバラな短編がいくつか続いている。各エピソードの共通点は「ビリーバット」の存在だけ。
個人的には、浦沢直樹が一番面白いのは、物語の立ち上げと短編だと思うので、その武器を最大に生かす構造を作るべきなんじゃないかと常々思っている。
テンマが老夫婦に親切にされるエピソードなどが結局いちばん面白いが、「MONSTER」の中にそれをたくさん入れると、「わき道ばかりで全然、本筋が進まない」と言う人が出てきてしまう。
いっそのこともっと、わき道そのものを生かす構造の方がいい。
そういう意味で、「ビリーバット」を軸(言い訳)にして、さまざまな短編をつくる、というのは悪くないのではないか。いわば「ビリーバット」を、手塚治虫「火の鳥」に見立てて、「ビリーバット」が出てきたら、『BILLY BAT』だ、というマンガでいいんじゃないか。
浦沢直樹の忍者ものなんて初めて見たし。ありとあらゆるマンガのタイプを書いて欲しいぐらいだ。手塚治虫もありとあらゆるマンガのタイプを書いたのだから。
「そんな好き放題やって、ビリーバットの謎とか、ラストはどうするんだ!」と思われるかも知れないが、それについて、私は以前ブログにも書いたけど、浦沢直樹だけができる解決法がある。
解決法は「新連載」を用意すること。それで全て解決できる。
なぜなら浦沢直樹でいちばん面白いマンガは常に「新連載」だから。
恐らく終わりかけの『BILLY BAT』より何倍も「新連載」は面白い。今までもそうだったから。
ということで、私の中では、今のところ『BILLY BAT』 は『火の鳥』ということにしている。
予想というより希望だ。出来れば好き勝手に、おもしろ短編をいろいろ作ってくれないかなという希望。書いたことないジャンルにもどんどん挑戦してほしいなあ。
と、いう『BILLY BAT』論を、ご飯食べながら友人に話したら、どこにビリーバットが出てきたら面白いか、という話に当然なった。
ラスコーの壁画にバットマーク。伊達政宗の持っている鎧のカブト飾りにバットマーク。ナポレオンのエジプト遠征でバットマーク。ベーブ・ルースが手術する子供と約束したホームランを打つバットにバットマークなどなど。
なんでもよい。浦沢先生に書いて欲しいシチュエーションと、ビリーバットの登場アイデアを書いて、ハガキを送ろう。出来れば、歴史上の名場面の方がいいぞ!
幼稚園の先生が「みんな、自由に好きなものを描きましょうね」と園児にお絵かきさせる。
「はい、ではみんな、絵を見せてー」
園児全員がいっせいに画用紙を先生に見せると、全員の画用紙にビリーバットの絵が…。
もちろん、園児の目は全員、浦沢直樹がいつも描く、虚ろな目の子供のホラー顔。
あとは『火の鳥』だと未来あるけど、現代~未来ネタどうする?となって、火星の表面にバットマークとか、なぞの宇宙電波の波形をある法則で図形化したらバットマークとかでいいんじゃないか、ということになった。
(あとで、単行本を買った友人に聞いたら、火星ならぬ月面でバットマークネタはすでにあったらしい。わー。その回読み損ねてる。でも、やっぱいるよねその場面と、改めて納得した)
まあ『BILLY BAT』がこの先どうなるか全然わかんないけど、浦沢直樹歴史名場面集(ただしビリーバット付き)マンガになればいいなあ。
書物をめぐる冒険
■水滸伝
AKB48を見ていたら、SKD108(エスケーディー ワンオーエイト)でもいける気がしてきた。
SKD108=水滸伝108星なので、メンバーはもちろん全員アウトローにして大酒飲みの好漢108人。「どきどきすいこでん」みたいに女性化とかじゃなくて。
いける。何がいけるかよくわからないがいける。
こんな水滸伝が好きな私が、北方水滸伝を読まない理由は大きく2つ。
登場人物が近代的な内面を強く持ちすぎているから。
もうひとつはキューバ革命に見立てるのが趣味に合わないから。
要するに単なる好みの問題なのだが、力作・大作であるのは確かなので興味はある。こんなときどうすればいいのか。
結論として「北方水滸伝読本」というガイドブックを買いました。年表や地図やキャラクター紹介(謙ちゃんの解説つき)など盛りだくさん。
オカズはこれで十分。水滸伝自体は知っているわけだから、あとは脳内で何とでもできる。
偽史・異世界もので育ったオタクは、年表と地図とキャラクター一覧があれば良くも悪くも消費できてしまう。
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■IQ84
友人から村上春樹『1Q84』を借りて読み、先日返した。
その際に友人とさまざまな話をしたが、最も意見が分かれたのは、「『1Q84』は村上春樹以外が書いても成立するか?」だった。
![]() | 1Q84 BOOK 1 (2009/05/29) 村上 春樹 商品詳細を見る |
『1Q84』はbook1の150ページあたりで、物語の枠組みと材料が出揃う。
私はたった150ページで提示された物語の構造をすばらしいと感動した。
『1Q84』序盤150ページの基本フレームがあれば、この物語は、ここからどんな方向へも行ける、どんな話も乗せられる、と思った。あれは、それぐらい使い甲斐のある物語構造だ。
この先、最後まで読み進めていくと、ストーリー的には「うーん」と首をかしげることになるかも知れない。しかし、そんなことで序盤の150ページで提示した物語構造に傷がつくことはない。私はこれだけで十分『1Q84』を評価する。
もちろん、ストーリー自体やキャラクターより基本設定や構造をすばらしいと思ってしまうところに私の歪みがあるのだが。
すばらしい物語フレームや基本設定に一番価値があると思っているんだよね。私は。
そこがすばらしければ、その物語フレームを多くの人が使えばいいし(古代から人間はそうしてきた)、リフォームの匠が良いリビルドをすればいいと思っているから。
ところが、そんな私でも、村上春樹の物語に関しては、村上春樹だけにしか書くことを許されない世界だと思っていたのだ。
ハルキ小説のためだけに作られた世界には、ハルキキャラしか存在できないし、ハルキストーリーしか展開できないと。
しかし「1Q84年の世界」については、村上以外の他の作家や、他の媒体で書いても成立するのでは、と感じた。村上春樹の本はある程度読んでいるが、それは初めての感覚だった。
もうひとりの村上こと、村上龍なら分かる。例えば『五分後の世界』。
本人も世界観だけを共通にした複数の物語を書いているし、他の作家が『五分後の世界』を舞台に作品を作ることもできるだろう。
「1Q84年の世界」の場合も同じように、主役の2人などメインキャストはもちろん触れないが、世界だけをシェアして、「月が2つある」という患者を診察する精神科医の話や、月が2つに見えてしまった天文学者の話などをやれるんじゃないか。友人にそう話した。
しかし友人は「それでも、あれは村上春樹が書いて、あの話じゃないと、1Q84にならないと思う」という。その話も分かる。大塚英志が言う(信じる)、技術で書けるものを取り除いていったときに最後に残る作家の固有性のようなものとして。
ただ何も私は村上春樹をコピーしようと言うわけじゃないんですよね。それはそれこそ二次創作にしかならないので。あくまで「1Q84年の世界」をシェアできないか、という話。これまでの村上春樹作品と違い『1Q84』はシェアできそうに思える。
他の作家が書く『1Q84』自体に興味があるわけではないので、作品の成立や内容の是非はどうでもいいのだが、村上春樹を読んで初めて、シェアできる物語世界かもと感じたのが、もっとも大きな驚きだったので。私だけかなあ。
それにしても。
「1984年」と「1Q84年」、2つの世界の見分け方が「月が2つあるか、どうか」というのが興味深いんですよね。
「空に浮かぶ2つの月」という異世界イメージがそれこそ、ライトノベル(しかも原初の)と最初思ったのだけれど、この世の中で、絶対1つしかないもの、そして、地球上の誰もがその共通の1つを確認できるもの、というのはそんなに無い。地上ではなればなれの主人公2人が絶対に同じものを見ているという保証が空に浮かぶ月にはある。
他のもので表現できないかな、とあれこれ考えてみたけれど、良いものを思いつかなかった。
陳腐なイメージだけど、代替物が確かに無いように思い、それなりに納得した。
富野作品関連
■私の血にはジオンが流れているの
とりあえずバンダイは、「連邦の白」と「ジオンの赤」というワインをつくって、法外な値段で売り出せばいいと思う。
【レストランにて】
男「じゃあワインは連邦の白もらえる?」
ソムリエ「白ですと、79年のいいものがご用意できますが。他には86年、87年、93年なども取り揃えております」
男「93年もいいけど、やはり白は79年だよ。君はどうする?」
女「私、赤がいい」
男「ジオンの赤は何かある?」
ソムリエ「79年もございますが、当店では83年をおすすめいたします」
男「83年!」
女「どうしたの?」
男「83年はジオンの当たり年なんだ。79年をさらに数年寝かせたような深みがあってね。ではそれを」
ソムリエ「かしこまりました」
このあと、男のワインうんちくが延々と続いていく。 これガンダムひと通りできるなあ。
最近は白ワインの粗製乱造がどうたらとか、僕は79年物以外は本物とは認めないとか語りまくって、心底、女の子にうざがられたらいい。
■ドレイク王宮廷のマサチューセッツヤンキー
そういえば、ダンバインの事を考えていた時に、『アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』(マーク・トウェイン)を引っ張ってくると面白いかも、と思いついたことを、忘れていた。
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『アーサー王~』は、ショット・ウェポンが、アーサー王の配下になるような話なので比べると面白い。
アーサー王宮廷に、近代のテクノロジーを導入するけれど、最終的に時代に排除されるような形になる。
バイストン・ウェルの各国に1人ずつ地上のスペシャリストを配置するのはどうかな、と考えた。たとえば4人なら「軍事・戦闘」「政治・経済」「科学・技術」「文化・芸術」のスペシャリストをどれか1人という具合。どの地上人が来るかで、国の行く末が大きく変わるというネタはどうかな。
どの地上人が来た国が、幸せに近づけるのだろうか。
今回は以上です。広告表示消すためはいえ、さぼり記事ですみません。いや、エコ記事。エコ記事と言わせていただきたい。
ちなみにヱヴァ破感想の続きはとりあえず凍結します。間が空きすぎた上に、たいして新しい内容もないし、他にもっと書きたいこともできたので、そちらにします。
さて、こんなしょうもないことばかりつぶやいている私のtwitterを見たいという奇特な方は以下でご覧ください。
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